会長様と犬☆★☆★☆ (ページ18)

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小瀧side

廉、自ら0がない貧弱な手札を公開するとは！！

流星、俺は3,2,0,0だ。

(望、俺は3,3,2,0やで。)

流星から答えが返ってきた。ごめんな、廉！実は、俺らテレパシーがお互い使えるねん！

俺たち2人とも0がある。まず勝てる！俺の番で合計9にすれば、廉の負けや。

受けを広く取って3を出す。あとは流星が調整してや。

(それもええけど、もっとええ手があるやろ。)

流星はテレパシーでそう伝えてウインクしてきた。

「3。」

俺は机の上に3のカードを出した。次は、廉の番。迷ってるみたいやなぁ。

「廉、1を出して。」

オロオロしてる廉に神宮寺が声をかけた。

「え？何で？」

「廉、いいから。俺の言う通りにして。勝つためだから。」

神宮寺はまっすぐ廉を見て言った。

「分かった。じゃ、ジンの言う通りに…」

「廉、ええんか？神宮寺は廉を犠牲にして、自分だけ勝とうとしてるんやで。もし負けたら廉の命はないんやで？」

俺はカードを出そうとした廉を脅しにかける。

「そうや、こうしようや。神宮寺の言う事を無視すれば、血清をプレゼントするで！それも廉と紫耀の2つ分！」

流星が血清を取り出して言った。

「はぁ？」

目を丸くして驚く廉。

紫耀を助けたいから、命を張ってるんやんなぁ？この血清があれば、紫耀は助かり、廉も命を賭ける事はなくなる。卑怯者の口車にのる必要もない！

「これはやむを得ない裏切りや…。廉は何も気に病む必要ないんやで。さァ、廉。一緒に神宮寺を倒そうや！！」

俺は廉の方に優しく手を伸ばした。