会長様と犬☆★☆★☆ (ページ16)

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永side

「再開にあたり、ルール追加。ひとつ、血清はチップ100枚として扱う。そしてもうひとつ…ゲームを降りた者、合計9を超えてしまった人は、この針に指を刺すこととする！」

流星くんは、剣山みたいな物を机に置いた。
それって、まさか…！！

「紫耀を苦しめている毒と同じ毒や。」

つまり、事実上のフォールド禁止。手札が悪くても降りられへん…。

「廉とジン、これに合意する？」

「御託はいい。早く始めて。」

ジンは俯いて言った。こんな怒ってるジン見たの初めてかも…。

「それしか紫耀を助けられへんのなら、やってやる！！」

俺は先輩達を睨みつけて言った。

「フフッ…自ら命を賭ける判断、迷わずできるわけないんや…。」

(廉とジンは、紫耀を救うという美しい物語に取り憑かれてしまったんやな…。哀れだ。)と小瀧は、心の中でニヤリとした。

狂ってるッ…！！こんなギャンブル、ホンマはやめた方がいい！でも……
　

〜回想〜
　

「れん…ハァ…ハァ…ちょっといいか？」

紫耀は倒れた時、伝えたい事があった。

「ん？」

「ジンの言うことを…、ハァ…よく聞いてね…。そうすればきっと…、面白い事になる…から…っ！」

紫耀は俺の頬を撫でて苦しそうに顔を歪めた。紫耀には、何かが見えてるんか？

〜回想終了〜

「次はベッティング。小瀧先輩からどうぞ！」

海人はカードを配って言った。カードはさっきと同じく4枚ずつだ。

「ベット30枚。」

のんちゃんは、30枚のチップを机に置いた。
対して、俺のカードは弱いッ！0が1枚もない！合計9で回ってきたら、負け確定や！

「こ、コール。」

「コール！」

弱気な俺のコールに続いて流星くんもコールした。