会長様と犬☆★☆★ (ページ44)

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永瀬side

図書室なんて初めて来たわ。何年ぶりやろ。

図書室に入ると…たくさん並ぶ本や漫画。そして、受付には人が群がっている。

図書室といえば、静かで平和…だがここは違った。ざわざわとしている。

何やろ？

「うわぁぁぁー！！負けた！！」

「残念やねぇ。20万円は私のものやけん！はい、次の方〜！」

受付に人が沢山集まっている。あそこで何が起きてるんや…。廉は受付に向かった。

「すんません。」

「はい、図書委員長の長濱です。貸出ですか？返却ですか？」

笑顔で方言混じりで言う図書委員長。彼女の片手には、サイコロと札束が握られていた。

「貸出なんすけど…。」

「この図書室。ルールがあって私にギャンブルで勝たないと貸出できないんです。」

「勝ったら貸出、負けたら一冊につき10万円払ってもらいます。」

はぁ！？何やそのルール！！

「やりますか？やりませんか？」

「う〜ん、やめとこかなぁ…。」

廉は図書室を出て行こうとした。

「あーあ。犬さんと対戦したかったと。」

委員長は、廉に聞こえるように呟いた。

廉が出て行こうとすると2人の後輩に呼び止められた。

「にぃに！待ってください！！」

そうやって、にぃに呼びしてくる後輩は、岩崎大昇と髙橋優斗である。

「俺たち、漫画借りたいんですよ！！」
「俺たちの分もお願いします！！」

2人は漫画を差し出して言った。

「負けて、お金取られたんですよぅ！」

「え、いくら賭けたん？」

「よ、40万円…。」

2人は俯いて言った。40万円！？マジか！！
2冊ずつ借りたかったんやな…？

うるうるした目で俺を見る後輩。
どうしよ、後輩にはええとこ見せたいしな…。

「委員長さん。対戦しよーや。俺の図鑑と後輩達の漫画4冊…。合計50万円や！！」

「フフッ…よかですよ、やりましょう。」