ハッピーエンドなんていらない 2

救ってくれる人 ページ6

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拍子抜け。


そんな言葉がしっくり来る。

今、私の頭は混乱してる。



「あ、じゃあ俺も一緒に」

「なんでだよ！ウォヌは早く帰って明日のテスト勉強でもしてろ！」

「お前もな」

「分かってるし！お前もあんまゲームばっかしてんなよ！」


2人が話しているそばで、私ひとりだけ状況が飲み込めない。


てっきり、スニョンは怒ってると思ったのに。




「ほら、A、行こう」

「えっ？あ、うん」



なんだろう、よく分からない。


急かされるまま、その背中を追いかける。



ふと、立ち止まって後ろを見た。


伝えなくちゃいけないこと、ちゃんと伝えてなかった。


今の状況が意味分かんないとか、そんなことの前に伝えなくちゃいけないこと。



「ウォヌくん」

「ん」

「あの、ありがとう」


ウォヌくんの口元が小さく開いた。


「A、俺が言ったこと、忘れないで」


"諦める気、ないから"

その言葉を思い出して、一気に顔に熱が集まる。



なんて答えればいいのか分からなくて、一度こくりと頷いて、スニョンを追いかけようと方向を変えた。



こちらを見る、スニョンと目が合う。



「う、わ！」


少し先を歩くスニョンがいるとばかり思い込んでいたから、勢いづけて振り返った身体は突然のことに硬直して、口からは大きな音が漏れた。



「な、なんだよ。大きい声出して。びっくりするなぁ」

「あ……ごめん」

「行こ」


スニョンは小さく呟いて、いつもの帰り道を歩き出す。



私も、その後に続いた。



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