決まった距離感 ページ41
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図書館から出て、家までの道のりを2人で歩く。
スニョンの隣を歩くのは恥ずかしくて、数歩遅れたところからスニョンの後ろ姿を見ていた。
…首に汗、かいてる。
「スニョン、」
スニョンを呼んで、振り向きかけたところでハンカチを軽く投げた。
焦ったように手をばたつかせながらも、しっかりとハンカチを掴むその腕は、いつからそんなに大きくなってしまったんだっけ。
「えっ、うわ、なんだよ」
「汗かいてるから」
「あー…さんきゅ」
スニョンが立ち止まれば私も止まる。
縮まらない距離。
私たちは、いつだってそんな関係だったのに。
「A」
「…なに」
スニョンが一歩前にくれば、私は一歩後ずさる。
二歩前へ、二歩後ろへ。
「おっまえなぁ！なんで後ろに下がるんだよ！」
「いや、だって…」
「さっき俺が言ったこと気にしてんのか？」
「はっ…き、気にするに決まってんじゃん。なんなの、いきなり、本当意味わかんない」
「言葉通りの意味だけど」
「な、なんで…こないだ、ごめん、って言ったくせに」
「それは…」
スニョンが気まずそうに下を向く。
「…Aが俺の前を歩いたとき」
「え？」
「前を歩いてもらったとき、救ってもらってばっかだなーって思ったのと同時にさ、なんか…変な感じがしたんだよ。Aの後ろ姿を見て、昔とは違う、全然違う、こう…心臓がチリチリするみたいな」
「なにそれ」
「な？意味わかんねーだろ？俺も分かんなくて…でもさぁ、なんかウォヌといるとこ見るとイライラするし、なんか痛いし、」
下を向いてたスニョンが顔を上げた。
「ごめん、今まで通りがいいって言ったのは俺なのに。けどなんか、ウォヌとこのまま仲良くなっていくのかな…A、俺のこと好きって言ったくせにって」
思って…と、スニョンが消えそうな声で言う。
「…勝手だよ」
「そう、勝手だよ。けど、気付いたんだよ。俺、Aのこと、好きなんだって」
「、あ」
勝手すぎるよ、って、思うのに、私の心臓はバカみたいに音を立てる。
「あ、……む、むむ、無理！ごめん！」
「はあ？！あっ、おい！」
止まることのないうるさい音と、落ち着いたフリしてまだ混乱したままの私の頭は、『その場から逃げる』を選択した。
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sani(プロフ) - ぴっこりーのじみーさん» コメントありがとうございます(*^^*)ウォヌにドキドキしていただけて嬉しいです！私も書いてるあいだ、とても迷いました（ ; ; ）読んでくださりありがとうございました！ (2020年12月12日 8時) (
レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっこりーのじみー(プロフ) - だめだ、、、スニョンの話なのに推しのウォヌにドキドキしてしまう。あー、感情が。何とも言えない(´・ω・`)w (2020年12月9日 5時) (レス) id: 67de14ac92 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - ひなのさん» ありがとうございます！そのお言葉がとっても嬉しいです(*^^*)最後まで読んでいただきありがとうございました（ ; ; ） (2020年10月26日 20時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 素敵すぎてもーきゅんきゅんが止まらなかったですTT涙出ちゃいました！！ (2020年10月25日 21時) (レス) id: ede454b4f6 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます！Happy Endingリリースの発表の前に完結したお話なのですが、そのように言っていただけて本当に嬉しいです(*^^*)そして身に余るお言葉ばかり…ありがとうございます（ ; ; ）最後まで読んでいただき、ありがとうございました！ (2020年8月7日 20時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sani
| 作成日時：2018年9月10日 20時
