視線とその色 ページ34
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「あれ」
私が図書館の前に行くと既にウォヌくんがいて、慌てて駆け寄るとウォヌくんが声を出した。
「スニョンは？」
「あ、今日は部活だって」
「ふーん……やっと2人になれるな」
「う…」
ウォヌくんのこういう不意打ちの言葉に、いつまで経っても慣れない。
はは、と軽く笑ってウォヌくんが歩き出す。
じんわりと浮かんだ汗を手で仰ぎながら、その背中を追いかけた。
ウォヌくんと2人きりだからと言って、これといって特別な話をするわけじゃない。
ただ淡々と2人とも目の前のことに打ち込むだけ。
それはなんだか、すごく自然で、居心地が良くて、
とても不思議だな、と考えた。
「なぁ、A」
ウォヌくんの視線はノートに向いたまま、言葉だけ私に投げかけられる。
「えっ、なに？」
「スニョンのこと考えてる？」
「へ…あ、ううん、考えてない…けど」
「ふーん、そう」
視線がパッと上がって、目が合う。
ふっ、て微笑んだ姿に、少し、心臓が音を立てた。
..
どれくらい経っただろうか、ウォヌくんが立ち上がる音でハッとする。
「俺ちょっと飲み物買ってくる。Aは？なんかいる？」
「いや大丈夫だよ」
「わかった」
時刻は16時過ぎ。
お昼過ぎにウォヌくんと会ったから、だいぶ集中したなぁ、と伸びをした。
「A」
「あ、おかえり…」
暫くして帰ってきたウォヌくんの手には飲み物は握られていなくて、あれ？と思う。
なんだか、じっと私のことを見るウォヌくんの目に、ちょっといつもと違う色が見えたような気がした。
「ウォヌくん…どうしたの？」
「…え？ああ、いや、なんでもない」
「そう？」
ウォヌくんが椅子の背もたれに手をかける。
「…なんでもないんだけど」
そのままウォヌくんは椅子には腰掛けずに「帰ろう」と呟いた。
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sani(プロフ) - ぴっこりーのじみーさん» コメントありがとうございます(*^^*)ウォヌにドキドキしていただけて嬉しいです！私も書いてるあいだ、とても迷いました（ ; ; ）読んでくださりありがとうございました！ (2020年12月12日 8時) (
レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっこりーのじみー(プロフ) - だめだ、、、スニョンの話なのに推しのウォヌにドキドキしてしまう。あー、感情が。何とも言えない(´・ω・`)w (2020年12月9日 5時) (レス) id: 67de14ac92 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - ひなのさん» ありがとうございます！そのお言葉がとっても嬉しいです(*^^*)最後まで読んでいただきありがとうございました（ ; ; ） (2020年10月26日 20時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 素敵すぎてもーきゅんきゅんが止まらなかったですTT涙出ちゃいました！！ (2020年10月25日 21時) (レス) id: ede454b4f6 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます！Happy Endingリリースの発表の前に完結したお話なのですが、そのように言っていただけて本当に嬉しいです(*^^*)そして身に余るお言葉ばかり…ありがとうございます（ ; ; ）最後まで読んでいただき、ありがとうございました！ (2020年8月7日 20時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sani
| 作成日時：2018年9月10日 20時
