風が抜ける ページ13
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ブランコはちょうど木陰になっていて、思ったより居心地が良かった。
風が吹き抜けると、すごく涼しい。
ひとしきりブランコを思い切り漕いだスニョンが、地面に足をついた。
余韻でまだ揺れてるブランコと、スニョンの首筋に流れる汗を目で追う。
「なぁ、A」
「ん？」
「なんで昨日待ってなかったんだよー」
「え？昨日って…え？だってスニョン…ソウンちゃんと」
スニョンが「ああ、」と声を上げる。
え？ソウンちゃんと帰ったんじゃなかったの？
「昨日もウォヌと帰ったの？」
私の聞きたかったことは濁されたまま、また新しい質問がスニョンからやってくる。
「え、うん…そうだけど…」
「ふーん」
風が吹いて、ざわざわと葉の擦れる音が響く。
スニョンがくしゃくしゃと自分の頭をかいた。
「なんかなー、うーん、なんていうか」
「え？」
「…別れちゃった！ソウンと」
「え……なんで………だって」
「あー、うん、あー…A、ちょっと前にソウンと話してたろ、屋上で」
あのとき、スニョンは何も言われなかったのに、今ここでその話をしだすから心臓がどきりと跳ねた。
まさか、やっぱりそのせいで…
「…あ……ごめん、なんか……」
「あ！いや違くて！Aのこと責めてるわけじゃないよ。…あのときさー、嬉しかったんだ」
「え？」
「なんていうの？ずっと違和感は感じてて。何かちょっと違うかも、って。なんかモヤモヤするし」
また風が抜ける。
「…んー、で、あの時、Aがソウンに『スニョンが笑ってない』って言ってるの聞いて、あ、ってなった」
…一体、この人どこから聞いていたんだろう。
「Aは変わらないんだよなー」
「え？」
「Aは、ずっと俺のヒーローなんだ」
少し大きなスニョンのキャップがずれて、スニョンの顔がしっかり見えない。
だけど、スニョンが笑ってるってことだけはちゃんと分かった。
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sani(プロフ) - ぴっこりーのじみーさん» コメントありがとうございます(*^^*)ウォヌにドキドキしていただけて嬉しいです！私も書いてるあいだ、とても迷いました（ ; ; ）読んでくださりありがとうございました！ (2020年12月12日 8時) (
レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっこりーのじみー(プロフ) - だめだ、、、スニョンの話なのに推しのウォヌにドキドキしてしまう。あー、感情が。何とも言えない(´・ω・`)w (2020年12月9日 5時) (レス) id: 67de14ac92 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - ひなのさん» ありがとうございます！そのお言葉がとっても嬉しいです(*^^*)最後まで読んでいただきありがとうございました（ ; ; ） (2020年10月26日 20時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 素敵すぎてもーきゅんきゅんが止まらなかったですTT涙出ちゃいました！！ (2020年10月25日 21時) (レス) id: ede454b4f6 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます！Happy Endingリリースの発表の前に完結したお話なのですが、そのように言っていただけて本当に嬉しいです(*^^*)そして身に余るお言葉ばかり…ありがとうございます（ ; ; ）最後まで読んでいただき、ありがとうございました！ (2020年8月7日 20時) (レス) id: e36f83df04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sani
| 作成日時：2018年9月10日 20時
