検索窓
今日:81 hit、昨日:59 hit、合計:395,389 hit

後ろで響く ページ6

.


カフェを出て、ここからそう離れていない家に向かう。




ああ、今日は飲みたい気分。


今日別れを告げられてしまった彼とは、それなりに楽しく付き合ってきたはずだった。


なのに。


あー、モヤモヤする。



何人かの友達に、今夜飲まないかと連絡をするけど返ってくる返事は全てバツ。

そりゃそうだ、土曜日の夜なんてみんな先約があるに決まってる。

だけど!心を傷めた友達に優しく寄り添う人は1人もいないのか!


〔振られた〕

〔よく分かんないけど、多分あんたが悪い〕



そんな言葉が、スマホの画面の中で光っている。


薄情な奴らめ!



そして、モヤモヤすることがもう一つ。



人通りの少ない路地で斜め後ろから規則的に聞こえる足音。


私が歩みを止めると、その足音も止まった。


溜息を吐いて、振り返る。



「あのー…ミンギュ、さん?」

「ミンギュでいいです!」

「…なんで着いてきてるんですかね?」





さっきのカフェで名前を聞いたあと、もう帰ろうと立ち上がったら、隣のキム・ミンギュ氏も立ち上がった。



座ってるときは気にならなかったけど、立ち上がると、ふーんなるほど背が高い。


さすが芸能人。



そんなことを思って、カフェから出るとそれに続くようにして彼が出る。



それから、今まで、ずーーーっと、私の斜め後ろを適度な距離を保ちながら着いてきてる。


気にならないほうが、おかしい。


「帰り道なんです!」

「…ああ、そう」

「ヌナ、さっきからため息ばっかついてますけど大丈夫ですか?」

「あはは、まじか」


この人さっき私が振られたところ見てたと思うんだけど?


振られてルンルンで帰る人がこの世にいますか?

いませんね!



…もういいや。

今日はひとりで飲もう。




「私、コンビニ寄るんで。じゃあさよなら」



さようなら、

もうきっと会うことはないイケメンくん。


.

孤独な夜は 1→←イケメンの素性



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (542 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1103人がお気に入り
設定タグ:SEVENTEEN , セブチ , ミンギュ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

sani(プロフ) - 鹿きつねさん» 共感ありがとうございます( ; ; )あたたかいお言葉、とても嬉しいです!読んでくださりありがとうございます!また何か書いてしまうと思うので、そのときはお暇なときにでも読んでいただければ幸いです(*^^*) (2018年8月12日 1時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
鹿きつね(プロフ) - 完結ありがとうございます!お疲れ様でした。推しの他に神の存在がいるのすごく共感します^ ^とても素敵で面白かったです…またいつかよろしくお願いします! (2018年8月11日 23時) (レス) id: 0bf67ee9d6 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - いかさん» ありがとうございます( ; ; )コメントいただけて嬉しかったです(*^^*)サイコーと言っていただけて震えてます( ; ; ) (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - テヨンさん» コメントありがとうございます( ; ; )さいっこうに嬉しいです!本当にありがとうございます!! (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - 沙羅さん» いやむしろ沙羅さん本当にいつもありがとうございます( ; ; )まじで好きです( ; ; )やー、もう優しすぎますありがとうございます!! (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:sani | 作成日時:2018年7月20日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。