番外編 ＊ミンギュ ページ49
【ミンギュside】
.
Aヌナが、俺のことを好きだと言った。
もう本当、なんで？どこが？いつから好きでいてくれたの？って全部全部聞きたいんだけど、実際それを聞いたらすっごい嫌そうな顔をされたから我慢してる。
ヌナはすごい面倒くさがりで、物事を深く考えることも得意じゃない。
そんなんでよく仕事できるね、と言ったら、仕事のときは仕事の脳になるから、とよく分からない理論を返された。
まぁそんな人だから、俺がもどかしい思いをすることも多いのだけど。
「ねえ、Aヌナ」
隣で本を読んでいるヌナを呼ぶと、その目がこちらを向く。
迷いのないその目が好き。
「ジュニヒョンのことはもうキレイスッキリ忘れたんだね？」
「は？なんで？」
「なんでって、えっ？」
あーもう、こういうとこだよ。
「あー、違うごめん、まだ好きとかそういうことじゃないよ」
俺の反応を見て焦ったようにAヌナが口を動かす。
「そうじゃなくて…うーん、なんていうの、まぁ大切な思い出は思い出としてずっとあるっていうか…忘れるのとは何か違うかなって」
「あのね、こういうときは嘘でも "ミンギュだけだよ" とか言うの」
「えぇ、なんでよ」
馬鹿正直なヌナにずいっと近付くと、シャンプーの良い香りがした。
「甘い雰囲気をさぁ、つくろうとかいう気持ちは全然ないわけ？」
髪の毛の束をひとつ掴んでは、ぱらぱらと落とす。
そんな俺から目を逸らそうともしないAヌナが、ふっと口角を上げた。
「じゃあ、つくろうか甘い雰囲気」
ヌナの髪をいじる腕をぐ、っと掴まれたかと思うと、一層強いフローラルの香りで満たされる。
少し長めのキス。
唇を離すと、ニヤリと笑うAヌナと目が合った。
「つくれた？甘い雰囲気」
ヌナは、よく俺に振り回されているとボヤいているけど、そんなことはないと思う。
「あー、もー…」
毎日、Aヌナのことが好きすぎて振り回されてるのはこっちの方だ。
思わずヌナにガバッと抱きついた。
「ゔっ、苦しい…離れて」
「いやだ」
でもこの瞬間を、こんなくだらなくて愛しい毎日を、一緒にいられるのは俺だけだから、許してあげる。
-番外編・fin-
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sani(プロフ) - 鹿きつねさん» 共感ありがとうございます（ ; ; ）あたたかいお言葉、とても嬉しいです！読んでくださりありがとうございます！また何か書いてしまうと思うので、そのときはお暇なときにでも読んでいただければ幸いです(*^^*) (2018年8月12日 1時) (
レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
鹿きつね(プロフ) - 完結ありがとうございます！お疲れ様でした。推しの他に神の存在がいるのすごく共感します^ ^とても素敵で面白かったです…またいつかよろしくお願いします！ (2018年8月11日 23時) (レス) id: 0bf67ee9d6 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - いかさん» ありがとうございます（ ; ; ）コメントいただけて嬉しかったです(*^^*)サイコーと言っていただけて震えてます（ ; ; ） (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - テヨンさん» コメントありがとうございます（ ; ; ）さいっこうに嬉しいです！本当にありがとうございます！！ (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - 沙羅さん» いやむしろ沙羅さん本当にいつもありがとうございます（ ; ; ）まじで好きです（ ; ; ）やー、もう優しすぎますありがとうございます！！ (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sani
| 作成日時：2018年7月20日 18時
