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夢か現実か ページ38

.


時間がひどくゆっくり流れてるみたいだった。



周りの音が聞こえなくなって、色彩もなくなっていく。



「A?Aだよね?」


私の耳に再度届いた声で、やっと時間が動き出した。




「…ジュンフェイ?」


かつて暮らした国で呼んでいた名前を呟けば、にっこりと笑う。





ああ、嘘でしょう。



足が震える。



え?!という声が響いたけれど、誰が発したのかまでは分からなかった。


「わぁ、驚いた。こんなところで会えるなんて!ミンギュと知り合いだったの?すごいね!」


「…なんでここに」

回らない頭で一生懸命考えて、言葉を紡ぐ。


「SEVENTEENのジュンとして活動してるんだよ!Aはもう芸能関係の仕事はしてないの?」

「…うん、やってない」



私の言葉を受けて、いつのまにか彼の隣に来ていたミンギュが口を開いた。

「えっ?ジュ、ジュニヒョン一体どういうことですか?!」

「Aは中国で一緒に子役の仕事をしてたんだよ」

「えっ」

「A、あの頃と全然変わってないなぁ」


ミンギュが私を凝視しているのが分かったけれど、私はジュンフェイから目をそらせない。



「あ!じゃあもしかして、Aはお父さんの会社の手伝いを?」

「うん…そこで役員として働いてる」

「えぇー!すごいね、A!」

「えっ、待って!なにそれ」

またミンギュの声が割って入る。

「Aのお父さんは大きな会社を経営してるんだよ。ん?中国に住んでたのは何でだったっけ?」

「…向こうにも支社をつくるため」

「あー!そうそう!思い出したよ〜」




頭がボーっとする。


背も高くなったし、大人びたけれど、その瞳は昔と変わってない。




彼に聞かれたことに答えるのが精一杯で、感情はすぐには追いついてこなかった。



.

降ってくる声→←私を呼ぶのは



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設定タグ:SEVENTEEN , セブチ , ミンギュ   
作品ジャンル:恋愛
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sani(プロフ) - 鹿きつねさん» 共感ありがとうございます( ; ; )あたたかいお言葉、とても嬉しいです!読んでくださりありがとうございます!また何か書いてしまうと思うので、そのときはお暇なときにでも読んでいただければ幸いです(*^^*) (2018年8月12日 1時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
鹿きつね(プロフ) - 完結ありがとうございます!お疲れ様でした。推しの他に神の存在がいるのすごく共感します^ ^とても素敵で面白かったです…またいつかよろしくお願いします! (2018年8月11日 23時) (レス) id: 0bf67ee9d6 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - いかさん» ありがとうございます( ; ; )コメントいただけて嬉しかったです(*^^*)サイコーと言っていただけて震えてます( ; ; ) (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - テヨンさん» コメントありがとうございます( ; ; )さいっこうに嬉しいです!本当にありがとうございます!! (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - 沙羅さん» いやむしろ沙羅さん本当にいつもありがとうございます( ; ; )まじで好きです( ; ; )やー、もう優しすぎますありがとうございます!! (2018年8月11日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sani | 作成日時:2018年7月20日 18時

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