あの子の秘密 2

変化するもの 2 WZ ページ5

【ウジside】


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Aは変わった。



思っていることが顔に出やすくなったし、誰にでもあの笑顔で笑うようになった。


事務所にいると、変わったよなぁ、という声が耳に入ってくる。


『前は高値の花っていう印象があって近寄りがたかったけど』


そんな声も聞いた。




マネヒョンの前で少しだけ声を高くして微笑むA。


外面だけ良くするそれをまだ続けるのか聞いたら、少し考え込んだあと、よく分からない返答をされた。


「皆だって、そうじゃない？」



Aの言いたいことは、分かる。


分かるんだけど、違う。

そういうことを聞きたいんじゃなくて。



「あーだから…ジフナ達だから、いいのであって」



なんでもないように呟いたAの言葉に身体が固まる。



ああ、本当。


分かってるのに、何でこんなに嬉しいと思ってしまうんだろう。





「それでも前よりは変わってると思うんだけど」


WZ「…ああ、まぁ」


胸のあたりが苦しくて、反応がつい遅くなってしまった。


「え？なにその歯切れの悪い言い方」


WZ「いや、あー変わった！変わったよ！」



不機嫌な表情をするAを見つめる。



Aが変わったことは、誰が見ても分かる。



別に誰に対しても、素の自分を出せるようになれよ、なんて思ってない。


本当にそうじゃないんだ。




『前よりも色んな表情をするようになったよな』

『綺麗で、愛想もよくて、人間味もあって』

『今のほうが、好きだな』




そんな風に言われてるから。



だからさ、あんまり良い顔ばっかして欲しくないだけなんだよ。



そんなこと、Aには絶対に言えないけど。



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