あの子の秘密 2

解けない問題 JS ページ32

【ジョシュア side】


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何があったのかなんて知らない。



だけど、どことなくよそよそしいAの態度や、無理矢理にテンションを高くしているディノを見ると何となく状況が見えてくる。




JS「何かあったのかなぁ、って。特に…ディノとか」


カマをかけると、露骨に反応するAが余りにも分かりやすくて笑ってしまった。



ああ、こんなに分かりやすい子なのに、今までAと出会った人たちは何を見ていたんだろう？



いつも弾けるような笑顔を周りに振りまいていたAを思い出す。


…僕も、気付けなかったかもしれないな。



きっと彼女と僕らとの関係があってこそ、見せられる姿なんだろう、と思う。


そう思うと、少しだけ嬉しくなった。




ディノが言ったであろうことなんて、きっと今まで色んな人から言われてる。


それなのに、分からない、と頭を悩ませるAをなんだか微笑ましく思った。



それだけ大切に思ってくれているんだね。

その気持ちのまま、真剣に答えてあげてよ。



思ったことを口にすれば、納得したような顔に変わったから、少しだけ意地悪をしたくなる。




JS「Aの心には、一体誰がいるんだろうね？」





また、Aの顔が曇った。


ごめんね、だけど考えてみてほしいんだ。

その心の中心にいる人は誰なの？


まだ、ママ？


それとも…






宿泊先に戻ると、Aはすぐに部屋に戻ってしまった。



他のみんなも各々の部屋に戻っていく。



スングァンが部屋に戻ると同時にスングァンと同室だったホシが外に出てきた。



HS「あ…おかえりなさい」


JS「ただいま。残念だけどAはもう部屋に戻ったよ」


HS「あ、え？いや、別にそういうことじゃ…あはは」


笑うホシに、僕も笑みを返す。



JS「あのさ」


HS「はい？」


JS「ディノは動いたみたいだよ」



え、と小さく声を漏らしたホシを見つめる。


JS「…動かないと何も変わらないことくらい、分かるよね？」





君は、どうする？




いや君たちは、


これからどうする？





さて、ジョンハンとも話をしなくちゃ。



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