その言葉の意味を ページ31
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チャニが私に向ける好意は、友人としてなのではないかと考えたりもした。
けれど
チャニの方を見ると逸らされてしまうその目に、そうではないことを思い知らされる。
なんとなく、チャニと話す機会がないままMV撮影も終わり、各々が自由に行動をする。
勿論、私は彼らに付き添って動くのだけど。
JS「何かあったの?」
「え?」
スングァン、ハンソル、ミンギュ、ジスオッパがカフェでのV liveを終え、トボトボと歩きながら宿泊先に戻っている途中、ジスオッパに話しかけられた。
「…何がですか?」
ジスオッパが柔らかく笑った。
JS「いや?別に。何かあったのかなぁ、って。特に…ディノとか」
「え」
私の漏らした声に、ああ、特に理由はないよ、なんて微笑みながら言うから参ってしまう。
「どこまで知ってるんですか」
JS「さぁ?」
ジスオッパののんびりとした声に、ため息をひとつ落とした。
好意を向けられるのは勿論初めてなわけじゃない。
今までは適当に笑顔であしらってしまえば良かった。
なのに、それが出来ないのはどうしてだろう?
「…よく、分からないんですよ」
JS「悩んでるんだね」
声は出さず、こくり、と頷いた。
JS「それだけ、大切ってことでしょ?」
「…あー」
JS「その気持ちのまま、Aの答えを聞かせてあげればいいんじゃない?…まぁ、なんのことかは分からないけど」
意地の悪い笑顔。
だけど、ストンと心に落ちる言葉。
答えは既に決まっているけれど、どう伝えたらいいのか分からなかった。
今までのようには出来ない。
ちゃんと向き合っている相手だからこそ。
「オッパには敵いませんね」
JS「そう?それなら、ジュースでも買ってくれる?」
「嫌です」
ジスオッパがあはは、と声を上げた。
JS「Aの心には、一体誰がいるんだろうね?」
少しだけ沈黙が続く。
前方ではミンギュとスングァン、ハンソルが楽しそうに何かを話している。
「…それこそ、よく分かりませんよ」
JS「そう」
ああ、夜は深く、思考の海に落ちる。
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sani(プロフ) - blueheart_825さん» わぁ( ; ; )素敵な話だなんて嬉しいです!コメントありがとうございます!! (2018年10月7日 23時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
blueheart_825(プロフ) - 素敵な話しすぎて心が浄化されました・:*+.\(( °ω° ))/.:+ (2018年10月7日 21時) (レス) id: 908e388155 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - いかさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです( ; ; )今書いているお話を頑張る力にもなります!ありがとうございます(*^^*) (2018年7月25日 17時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
いか - とても素敵なお話ですね。次回も楽しみにしています!応援してます(>_<) (2018年7月25日 17時) (レス) id: 599fdc1650 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - はるさん» わぁ(;_;)コメントありがとうございます!嬉しいです!!こちらこそ読んでくださりありがとうございました(*^^*)とても力になります。今書いているお話も頑張ります! (2018年7月8日 18時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sani | 作成日時:2018年5月7日 16時