物悲しさと後悔 JH ページ11
【ジョンハンside】
.
練習室を覗くAに気が付いたのは、どうやら俺だけみたいだった。
歓迎会終わって帰ってきたのか？
すぐにドギョミに言おうとしたけど、直前で思い留まる。
まぁ、いっか。
俺だけっていうのも面白いから黙っておこう。
休憩中に空いている練習室で寝転がるAを見つけた。
目を瞑ったまま言葉を返してくるAの顔をまじまじと見つめてみた。
…本当に、悔しいくらいに綺麗な顔してる。
隣に腰を下ろすと、真っ白になるほどに握られた右手が目に入る。
きっと、Aは今でも色んなことを抱えている。
細い手首だなぁ、なんて考えていたら自然にその手に触れていた。
そんなに辛いなら、忘れればいい。
ずっと俺の側にいて、何も考えなければいい。
「…一緒にいる？」
考えるより先に、言葉が出た。
「え？どういうことですか？」
Aと目が合って、はっと我に返る。
顔に熱を帯びてきて、それを見られたくなくてAの目を覆った。
手のひらに、睫毛が当たってくすぐったい。
ぽつりぽつりと、いつもより素直なAが話し出す。
「みんなから、いつも貰ってばかり。私には勿体ないくらい…」
"みんな"
その言葉が重く、引っかかる。
「…でも、一緒にいるってだけじゃ根本的解決にはならないですよね」
JH「はあ？」
え？まじで何言ってんの？
心強いですけど、なんて余計な一言まで付けてくるから、呆れて物も言えない。
「あと、手をそろそろ離してください。オッパの手熱すぎて、汗が」
もう本当にムカつく！
今のこの状況で、そんなこと言えるか？
アホらしくなってきて立ち上がる。
「オッパ！」
練習室から出ようというところで呼び止められるから足を止めた。
「ありがとうございます」
JH「うるさい、バーカ！早く帰って寝ろ！」
ああ、本当にムカつくよ。
空気を読めないAも、
こんなことで、機嫌がなおってしまう俺自身も。
さっきまでAに触れていた左手だけが、じんじんと熱を持っていて、歩を進めるたび物悲しさが増してくる。
ああ、
あんな風に言われるんだったら、もっと触れておけば良かった。
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sani(プロフ) - blueheart_825さん» わぁ（ ; ; ）素敵な話だなんて嬉しいです！コメントありがとうございます！！ (2018年10月7日 23時) (
レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
blueheart_825(プロフ) - 素敵な話しすぎて心が浄化されました･:*+.\(( °ω° ))/.:+ (2018年10月7日 21時) (レス) id: 908e388155 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - いかさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです（ ; ; ）今書いているお話を頑張る力にもなります！ありがとうございます(*^^*) (2018年7月25日 17時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
いか - とても素敵なお話ですね。次回も楽しみにしています！応援してます(>_<) (2018年7月25日 17時) (レス) id: 599fdc1650 (このIDを非表示/違反報告)
sani(プロフ) - はるさん» わぁ（；＿；）コメントありがとうございます！嬉しいです！！こちらこそ読んでくださりありがとうございました(*^^*)とても力になります。今書いているお話も頑張ります！ (2018年7月8日 18時) (レス) id: f23e3c8ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sani
| 作成日時：2018年5月7日 16時
