Love Letter 2

WZ side:幸せな時間だけ ページ5

【ウジ目線】

…

名前を呼ぶと、変な反応をする目の前のこの人が面白くて、無駄に名前を呼んでみる。


WZ「A」

まだ、俺自身も慣れていない呼び方。



Aの肩に頭を乗せながら呟くと、心臓が音を立てたのが耳に届いた。



あのとき、"遊びだとでも思えばいい"と言われた、その言葉の裏側は、まだ分からないけれど。


それで、ヌナが笑っていられるのであれば、それでもいいと思った。






こうして、動揺してくれたり、余裕がない姿を見ていると安心できる。


ああ、ちゃんと気持ちは通じているんだな、って。


嬉しくて、笑みがこぼれた。



本当はもっと、触れたいんだよ、君に。

もっと触れてほしいんだよ。




ちゃんと、恋人同士になって。







でも、今は。

手を握って、抱きしめて、顔が赤くなるのを知っているから。




Aと見つめ合う時間、心臓の音が聞こえる。


もう、どちらの音なのか、分からない。




どうかお願い、俺を拒絶しないで。



体が震える。








軽く、本当に軽くキスをした。









瞬時に、体が熱くなるのを感じる。


指の先まで熱い。









少し、瞳を泳がせたAに不安が募る。





君の気持ちが見えない。


いつか、

大人になったら、分かるようになるのかな。




この幸せな時間だけ、一生続けばいいのに。



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