Love Letter 2

WZ side:時間は薬 ページ20

【ウジ目線】


…

忙しく過ぎる日々の中。



心に刺さったトゲはなかなか抜けなくて。



WZ「A…」


今日も1人呟いてしまう。



飽きるほど呼んだその名前を、忘れることなんて出来なくて。



何でもないような顔でふいに目の前に現れて、笑ってくれるんじゃないかって。



そしたら沢山嫌味を言ってやる。

しばらく口も聞かない。





だけど、ごめんねってあの笑顔で言われたら、



ああ、きっと許してしまう。









毎日、君の姿を探してみるけど、どこにも見つからないんだ。




どこにいる？

何をしてるの？


どうして居なくなった？



….誰かに、その笑顔を向けているのか？



黒いものが心を埋める。






笑っていないで欲しい。

どうせなら、泣いていて。


俺の名前を呼んで、助けを求めててくれればいい。





WZ「…どうして」





ふと、静寂に耐えきれなくて何となくラジオをつけてみる。



見知った音楽が流れる。


日本のヒットソングを韓国でカバーしたもので、こちらでも人気の高い楽曲だ。


最近は、毎日どこかで耳にする。


明るい曲調なのに、どこか切ない。




"ただ、あの日、あの時間が
私の中で色褪せませんように"


そんなフレーズが耳についた。


なんとなく楽曲をインターネットで検索すると、かわいらしい日本人の女性の画像がヒットした。



ふーん、この人が元々歌ってるのか。



作詞作曲編曲は…iro って書いてある。


アイロ？イロ？

変な名前。



でも、なぜか耳に残る。

いい曲だな。









Aと過ごした日々は色褪せず残っていてくれるだろうか。









まだ、立ち直るには時間が必要みたいだ。



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