Love Letter 2

VN side:少なくとも ページ19

【バーノン目線】


…


シンさんから、Aヌナが辞めたと聞いたその日。


みんな驚いていた。



なんで？どうして？


僕らを練習生の頃から支えてくれていて、いつも明るく笑っていたAヌナ。


何も言わずにいなくなるような人だとは思えない。


きっと、何か理由があるんだ。
そうに違いない。





ジフニヒョンがAヌナのことが好きなんだって、噂になったのは大分前のことで。


今どういう状態なのか僕は知らないけど、ヌナを見るジフニヒョンの目はいつも変わらないなぁ、って思ってたんだ。




ジフニヒョンをちらりと見る。


その表情からは何も読み取れない。

ジフニヒョンは、シンさんを問い詰めることも、その場から動くこともなかった。





電話が鳴って、シンさんが出て行く。


辞めた理由は結局分からずじまいだ。



JH「何で、なにもいわずに…」


JS「…そうだね」


ジョンハニヒョンやジスヒョンは静かに怒っているように見えた。




皆、何となくジフニヒョンを気にしているのを感じる。





HS「よし！練習再開しましょう！」


雰囲気を壊すように、スニョニヒョンが声を上げた。



ジフニヒョンもその声に反応して、動き始める。


一瞬、何かに耐えるような顔をしたような気がしたけど、勘違いだったのかもしれない。








メンバーの皆も、そこには触れずに明るく笑った。









Aヌナの話は、もう誰も口に出すことはなかった。






触れないように、忘れられるように。





何をしているのか、どこに行ったのか、誰も知らない。



ただ、時々思い出すんだ。





大きな口で笑って、僕らの不安を蹴飛ばす彼女を。




嫌いには、なれない。


少なくとも、僕は。



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