☆三十二話 赤い彼の初恋 ページ7
ーー 阿蒜 said ーー
俺の名前は阿蒜寛太、河内組の眉済派ペーペーの極道だ
俺は今、伊武の兄貴の指示で空龍街の外れにある菓子屋の目の前にいる
何故こうなったかと言うと、数十分前に遡る……
〜 数十分前 〜
俺はその時、いつもの通り事務所の部屋を掃除していた
阿蒜「(よし、だいぶ綺麗になってきたぞ…!!)」
最近少しだけ慣れてきて、掃除のスピードも上がった
なので少し余裕を持てるようになってきたのである
伊武「……ん?おい阿蒜、ここに入っていた菓子はどうした?」
阿蒜「あ、あのお菓子ですか?賞味期限が切れていたので捨てておきました!」
俺がそう言うと伊武の兄貴は顎に手を置いて考え始めた
伊武「そうか…あれは足が早いタイプの菓子だったのか…それは羨ましくねぇなぁ」
ポツリとそう言うとポケットから財布を出して札を一枚俺に渡してきた
伊武「空龍街の外れにある"創作菓子屋〈縁龍〉"って所に行ってきてなにか見繕ってこい」
阿蒜「え、空龍街ですか??」
空龍街と言えば武闘派の天羽組のシマでもある
そんな所に行っていいのだろうか?
そう考えていると少し離れた場所から瀧本の兄貴が近くにきた
瀧本「なんだ?縁龍に行くのか?」
伊武「瀧本の兄貴……えぇ、丁度菓子を切らしちまいまして、阿蒜に行かせようと思いましてね」
瀧本「なるほどな…阿蒜、場所がわかんねぇだろ
近くまで連れてってやるよ」
阿蒜「良いんですか!?ありがとうございます!!」
こうして、俺は指示された菓子屋へと瀧本の兄貴と共に向かうのであった
そして、ふっと疑問に思った事を道中で聞いてみる事にした
阿蒜「あの、瀧本の兄貴、お一つ質問いいでしょうか?」
瀧本「あ?なんだ?言ってみろ」
阿蒜「あの……どうして空龍街の菓子屋で買うのでしょうか?」
そう、花宝町にも菓子屋は沢山ある
なのに何故、わざわざ敵対組織のシマ内の菓子屋で買うのかが分からなかった
瀧本「あー…確か昔、眉済の兄貴が世話になったお人の店なんだとよ
俺も何回か食ってるがどの菓子も絶品なんだ」
阿蒜「な、なるほどでございます…」
眉済の兄貴が世話になった方の店…って事は元極道がやってる店なのか?
なんて考えながら歩いているとフッと瀧本の兄貴の足が止まった
瀧本「阿蒜、あの看板娘が掃除してる所が縁龍だ
俺は近くの公園で待ってるからなんか日の長いのを見繕ってこいよ」
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雪鈴(プロフ) - おぺんぺんさん» 本当に遅くなってしまって申し訳ありませんでした!!気に入っていただけたなら幸いです!! (2023年1月6日 18時) (
レス) id: 5206622557 (このIDを非表示/違反報告)
おぺんぺん - 明けましておめでとうございます。リクエストしたお話とても最高でした！ありがとうございます！ (2023年1月6日 7時) (レス) @page48 id: b8a1915d82 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - 雪鈴さん遅れてるけど明けましておめでとうございます！今年もよろしくお願いします✨ (2023年1月2日 22時) (レス) @page47 id: 1f3484379a (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - 雪鈴さん、新年明けましておめでとうございます。無理せずに更新をしてください。楽しみにお待ちしております。 (2023年1月2日 15時) (レス) @page47 id: 7f119da37b (このIDを非表示/違反報告)
夢女子うさこ - 雪鈴さん！ことよろです！！ 古参としてこれからもだいすきです！ (2023年1月1日 14時) (レス) @page47 id: c8e71fe0b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪鈴 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/
作成日時：2022年10月12日 9時
