第二話【暖かな空間と出会いの予感】 ページ11
私が異世界に渡ってきて早三日経った。
あれから葛葉さんとは和解が出来て、普通に話せる仲になった。
でも、時々ではあるが葛葉さんは私の事を懐かしむ様に見る事がある…なんでだろ?。
葛「A〜、バラ持ってきたけど何処に置いとけばいい?」
『あ…そうですね、そこに置いといてください』
葛葉さんは毎日欠かさず、真っ赤な薔薇と真っ白な薔薇を持ってきてくれる。
しかも、全てトゲを取られた状態でだ。
『(怪我をしないようにの配慮がやばいよね)』
私の知ってる”葛葉”は人見知りで初対面の人とは喋れないポメラニアンだったんだけど……世界が違えば中身も違うのかな……?
叶「あーーーっ!!葛葉!またAちゃんの所にいた!!ずるい!!僕も一緒にいたいのに!」
そう言いながら大量の箱を持ってきた叶さん
……何故、叶さんが箱を持ってきたかというと、私が寝ていた部屋を私の私室にしていいということなのでその為の服や生活品を持ってきてくれたのだ。
『あの…本当に良いんですか?この部屋を使って……』
叶「良いんだよぉ〜、ここなら俺達の部屋からも近いし色々と都合がいいんだよ」
葛「夜中もオレが起きてるし…何かあったらすぐに行けるだろ?」
『……まぁ、そうですね??』
この世界に来て、まだまだ戸惑うけど…この二人が支えてくれる。
そう思うと、少しだけ…ほんの少しだけ、この世界で生きようと思えた。
『…ありがとう、ございます』
叶「…どういたしまして、そして、これからよろしくね?」
ニコッと笑う叶さんはこの世では見たことないくらい美しく観えた。
葛「………おい叶、それ、クローゼットに仕舞わないのかよ」
叶「あ、そうだった‼それじゃ、入れてくるねぇ〜♪」
そう言って叶さんはウォークインクローゼットへと入って行ってしまった。
葛「………悪いな、叶の奴が」
『いえ、気にしてないですよ。
寧ろ、居候させてもらうんですから、文句なんて言えません』
葛「…文句は言っていいし、何なら、服だって好きなの言ってくれれば…揃えるぞ」
そう言って葛葉さんはそっぽを向いてしまった。
少し見えた耳は赤くなっていたので、きっと恥ずかしかったのだろう。
『……ありがとうございます。葛葉さん』
葛「………おう」
穏やかな時間が流れる…この空気が今は居心地がいい……。
『(元の世界じゃ…こんなに穏やかな時間なんて、なかったもんなぁ)』
唯一心が癒されたのは推しの配信を観てる時だったなぁ。
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雪鈴(プロフ) - 咲さん» ありがとうございます!!裏の方では俺って言って欲しいなって欲望が出てしまった…直しておきます！ (2021年7月21日 21時) (
レス) id: de383840ec (このIDを非表示/違反報告)
咲 - 設定がとても面白くて，一気に読んでしまいました！素敵な作品をありがとう御座います！後，細かくて失礼なのですが，甲斐田さんと弦月さんは一人称僕ですよ，，，！ (2021年7月21日 15時) (レス) id: 7988901400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪鈴 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/
作成日時：2021年2月2日 12時
