十七·五話 過去 ー語り手 華実屋ー ページ16
華実屋家は一条家の分家で影ながら、一条家を支えてきた歴史が有るそうです
母はそんな一条家の末端の娘で華実屋の父とは血族を絶やさない為に政略結婚をさせられたと聞きました
そんな愛も何も無い二人の間から生まれたのが…私、Aです
『愛が無い二人から生まれて、私には愛情を注ぐでしょうか?』
答えはーーー否だ
一応は愛されていただろう……でも、そんなモノも義務的なものでしか無かった
そんな幼少期に一族の定期集会で私は康明兄さんに出会った
康明兄さんは中学生くらいで私はまだ小学校の低学年だった
だから、一族関係でイザコザがあったとしても何もわからなかった
一条「俺の名前は康明って言うんだ…君の名前は?」
『……A、Aっていいます』
一条「A……か、可愛い名前だな」
『……ねぇ、こうめいにぃさんってよんでいい?』
一条「あぁ、別に構わねぇよ
俺はお前の事をAって呼ばせてもらうな?」
「う、うん!!」
幼いふたりはお互い一人っ子という事ですぐに仲良くなったのだ
一条「A、お前は俺の大切や妹だ」
『こうめいにぃさんはわたしのだーいすきなおにいちゃんだよ!!』
……でも、母はその事を知ると私に圧をかけてきたのだ
母「A、お前はあんな本家のあの子とは格が違うんだからちゃんとお勉強しなさい
お前は良い子でしょ?良い子なら言う事を聞きなさい!!」
私は必死になって勉強を頑張った
頑張って学校でも一番の成績を収めていた
『お母様!!今日の数学のテスト一番だったよ!!』
しかし、テストの点数が九十点以上を取ったとしても母は褒めてくれなかった
母「……なに?この点数は……」
『え……?』
母「なんで98点なの!?お前は100点も取れないのか!!
一条家のご子息は全てのテストにおいて100点を取ってるのよ!?ふざけないで!!」
そうして、私は殴る蹴るを繰り返されたり食事を抜きもされていた
父はそれを見て見ぬふり……助けようともしてくれなかった
『お父様……お母様に言ってよ…ご飯は食べたいよぉ』
父「……それを私に言うな、その問題はお前とアイツの事だろ?」
そう、私の周りには味方なんて存在しかなったのだ
父からは疎まれていて、母からは完璧を求められた
…………この一家には愛などと言う存在は、一切無かったのだ
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シャリファ(プロフ) - 雪鈴さん» 分かりました！ (2022年10月11日 20時) (
レス) id: d94d66ff3c (このIDを非表示/違反報告)
雪鈴(プロフ) - シャリファさん» リクエストありがとうございます!!メテオと佐竹さん＆千恵さんですね、他の方のリクもありますのでお待ち頂けたら書きます！ (2022年10月11日 20時) (レス) id: 5206622557 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続きが気になる (2022年10月11日 19時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
シャリファ(プロフ) - リクエスト可能ならメテオとの絡みと佐竹、千恵さんとの絡みをお願いします！ (2022年10月11日 19時) (レス) @page44 id: d94d66ff3c (このIDを非表示/違反報告)
黄昏 - 構いません。お願い致します。 (2022年10月6日 14時) (レス) id: 7f119da37b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪鈴 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinok/
作成日時：2022年8月2日 14時
