私は何故か狂人又は強者に好かれるようです【ヒューマンバグ大学】

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そして、冷たい声でこう返したのだ

『────テツ君には、関係ないでしょ?』

恐らく、虎徹とAは深い仲なのだろう
虎徹はその言葉を聞いて額に血管を浮き出させてかなりキレていた

久我「……………………は?お前、何言ってんだ??」

俺は、掴み掛かろうとする虎徹の方に手を置いてそれを止めた

久我「ーーっ、一条の兄貴……?」
一条「……いいんだ虎徹、俺は平気だ」

俺は虎徹を後ろに引き、Aの前に立った
そして、一度深呼吸をして、名前を呼んでみる

一条「……A『気安く私の呼ぶな!!』」

『お前に名前なんて呼んで欲しくない!!私の名前を呼んでいいのはこの世で私の味方をしてくれた人間だけだ!!
お前なんかが、私の名前を呼ぶな!!このクソッタレ野郎!!!!!』

Aの言っている事は恐らく、アイツの両親が俺とAを比べ、Aに対してキツく何かを要求したのだろう
そして……それに味方は一人も居なかった
その怒りと……悲しみによる言葉だとわかった

もう一度声を掛けようとすると虎徹が隣から飛び出し、Aの頬を叩いた

久我「……なんでお前が一条の兄貴を毛嫌いしてるか分からねぇけど、兄貴を侮辱するんじゃねぇよ」

Aは一瞬何が起こったか分からなかったらしいがすぐに気付き、大きな瞳に涙を浮べた
その表情は、まるで親に怒られた子供の様だった

『ーーーーーーっ、うっせぇな!!!!!

なんだよ!!!!!私は、私は何も悪くない!!!!!悪いのは……全部、全部アンタのせいだよ!!一条康明!!!!!』

Aにとって、虎徹は本当に大切な心の拠り所なんだろう…

ーーだからこそ、悔しいのだろう……俺という存在に奪われるのが(・・・・・・・・・・・)

『私の欲しいものをなんで奪うんだよ!!!!!
私から、奪ってそんなに楽しいの!?悪趣味だね!!!!!相変わらずさぁ!!』
久我「っこんの!!いいかげんn「虎徹!!やめろ!!」」

虎徹が今度は殴り掛かろうとするのを俺は止めた

…………これ以上、Aを壊したくねぇんだ

そして、Aの方に向き直ると少し驚いた表情をしていた

一条「…………俺は、別にお前から奪おうなんて考えてねぇよ
…………ごめんな、A」

ごめんな、その時に傍に居られなくって……
"守る"って約束したのにな……本当にごめんな……

俺がそう語り掛けるとAはハッとした表情をして、溜めていた涙をポロポロと流し始めた

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