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私は先程ランチをしたカフェのある通りまで戻ってきていた。
不動産屋さんに聞いた情報を頼りに、そこから北の方角へと向かった。
スマホを片手に５分ほど進んだ所で、やっぱり不安になり元来た方に戻ってきてしまった。
そもそも写真の場所がその公園だという確証はないし。
公園、といってもそれらしい場所はいくつかある訳で。
いい歳をして知らない土地で迷ってしまうんじゃないかという不安もあったからだ。
今日だけで何度も歩くカフェの通り。
今の私には頼れるものがそれしかない。
お店を背に立ち止まり、写真とにらめっこをする。
諦めの悪い自分に一つため息をつき、また違う方向に歩き出した。
「あの……何か探してるんですか？」
後ろから声を掛けられ、振り返る。
そこに立っていたのはスーパーのビニール袋を両手に持った男性だった。
黒のダウンジャケットにストレートデニムというラフな服装。
夕日のオレンジ色に染められた彼は、とても優しそうでキレイな顔立ちをしていた。
普段の私なら無視して逃げ出していたかもしれない。
しかし真っ直ぐに私を写す彼の澄んだ瞳を前に、タイミングを見失ってしまった。
「…この場所を探していて……」
桜の写真を取り出して、彼に見せる。
「ここって……。」
彼はくりっと大きな目を更に見開き、そのまま無言になる。
写真の奥に何かを思い浮かべて、一瞬ひどく切なそうな顔をした。
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moco(プロフ) - りんさん» りん様、ご覧頂きありがとうございます！亀更新になりそうですが、続きもお読み頂けたら嬉しいです！ (2019年4月7日 8時) (
レス) id: 169c616d0b (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - コメント失礼致します。お話読ませて頂きました！これからのお話も楽しみにしています。 (2019年4月7日 1時) (レス) id: 2bc4477fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moco | 作成日時：2019年4月3日 22時
