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道中、逃げる方法を考えていたが何も思い付かず、
着いた先は山奥の古びた寺だった。
達磨一家と書かれた旗が、この人達の強さを物語っているようだ。
肩に担がれるまま、いろんなことを考えた。
今頃他のみんなはどうしてるんだろう。
達磨が帰った後、抗争になっていないか。
ちゃんとナオミさんの元に戻ったのだろうか。
もうみんなには会えない、のかな、なんて。
その瞬間、視界がガラリと揺れてそっと座敷に身体を下ろされた。
どうしてだろう。
怖い
そう感じるのに優しい人だと勘違いしてしまう。
『…………っ、』
「…ここで待ってろ」
そう言って頭を撫でる手つきも優しくて。
まるであの日のヤマトさんみたいに………
さっきの狂犬具合が嘘のようだった。
じっとその人の後ろ姿を目で追うと、扉を開けた先に甘ったるい女の人の声が聞こえてくる。
「ちょっと紀久、あんな女連れてきたわけ？」
私を視界の端に入れると、するりと日向の腕に手を回す女の姿に少し安心する自分がいた。
よかった、女の人は他にもいるんだ。
少しでも逃げられる可能性ができた。
だけどそんな安心も束の間。
「………てめぇ、誰に向かって口聞いてんだ」
あのどすの効いた声で、一喝したと思った次の瞬間。
その女の人は横たわっていて………
『…………っ血が、』
さっきまでの優しい人なんて感情どこにもない。
女の人を殴り倒すなんて………
ピクリとも動かない女の人に恐怖で涙が溢れ出す。
……やっぱり私も、殺される。
そう感じる他なかった。
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続く (更新停止中)
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らゆ(プロフ) - もう退会されてしまったかと思いますが、とても面白かったです！素敵な作品ありがとうございました！ (9月16日 1時) (
レス) @page11 id: 9a7adb1927 (このIDを非表示/違反報告)
名無し41093号(プロフ) - 続きをお願いします (2021年9月28日 23時) (レス) id: 49d8a27476 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 続きお願いします！！！ (2020年11月4日 0時) (レス) id: f091408b7b (このIDを非表示/違反報告)
稲穂 - もう一度更新される事を期待しています。 (2020年10月25日 13時) (レス) id: 41fdd27df4 (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - おはようございます。謎が残ったままなのでとても続きが楽しみです！！！更新の方よろしくお願いいたします。 (2020年7月2日 7時) (レス) id: ec8eca325c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルナ | 作成日時：2019年10月9日 21時
