3話 ページ3
新学期が訪れた。
お兄ちゃんたちの妨害を押し切って、今私は高校の近くの神社に訪れている。
縁結びで有名なその神社で、私は神頼みをしていた。
(どうか三戸部君と同じクラスになりますように。どうか三戸部君と同じクラスになりますように!)
願い事を何回か胸の中で唱えた後、神社にお辞儀をし、私はそのまま高校に向かった。
お賽銭で奮発して千円をいれようとしたら五千円をいれてしまったことを、必死に忘れようとしながら。
高校につき、クラス表を見た私は、一人舞い上がっていた。
2年 C組 名簿一覧
1番 安藤 ーー
23番 三戸部音也
24番 宮崎蘭音
(やったぁ!同じクラスだ。神頼みして本当によかった)
興奮していた私は、無自覚で飛び跳ねていた。
周りのことに何も気づかず。
「一体何をそんなに喜んでるのかな、蘭音」
「怪しさ満点だったぞ」
後ろを振り向くと、あまり会いたくない相手_お兄ちゃんたちがいた。
「お兄ちゃん。別に友達と一緒で嬉しかっただけ」
「本当か?お前、目がすげえ泳いでるぞ」
「やっぱり好きな人でもいたりするのかな」
悪い笑みをして話しかけてきた。
背筋がぞっとする、冷や汗がすごい。
(もしバレたりなんてしたらお兄ちゃんたち何かするに決まってる。絶対に隠し通さなきゃ)
「そ、そんなわけないでしょ。私もう2-Cに向かうから」
自分のクラスに入り、自分の名前が書かれた名札が置いてある席に着いた。
自分の前の席にいたのは__三戸部君だった。
(席前後だなんて嬉しすぎる…!早速話しかけようかな)
そう思った時だった。
「宮崎蘭音さん、だよね?俺三戸部音也、これからよろしく」
まさかの相手から話しかけてくれたのだ。
「よろしく!三戸部君」
「あ、音也でいいよ。宮崎さん」
「こっちも蘭音でいいよ。音也君」
「オッケー。蘭音ちゃんね」
(うわあ、学校で見かける時とかバスのときの何倍もかっこいいなあ。それに気さくだ)
思わず胸を高鳴らせた。
「あ、早速だけどライン交換してもいいかな」
「うん。QRコードだすね」
スマホを出してラインを交換する。
『otoya🍎』
「りんご?なんでりんご」
「りんご好きなんだよね。美味しくてさ」
そういってへへ、と笑う彼の顔はとても可愛いかった。
(りんご好きなんだ、覚えておこうっと)
「りんご美味しいもんね」
家に帰ってからも、私は音也君のアイコンを眺めていた。
私はこれからに胸を高鳴らせた。
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すにすな@さくらぁ - *桜もち。さん» やっと更新したよ〜一応もう流れは最後まで決まってるから、更新停止にならないレベルでポツポツ更新していく予定✨ (9月25日 22時) (レス) id: 7e45e119a7 (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - 久々の更新だ〜〜〜!!!まじで楽しみにしてました!!!やっぱり好きだなあ………この小説…✨ (9月25日 17時) (レス) @page14 id: 849756f787 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - すにすなさん» しかも確か観覧車の中でだったよね?笑 弓弦お兄ちゃんスパイの才能あるのでは……… (2022年9月23日 16時) (レス) @page13 id: 5027370f8c (このIDを非表示/違反報告)
すにすな - カテゴリーJ♢桜もち。さん» ありがと〜!!!なんでお前見てるんだよって私も書きながら思った……笑 (2022年9月23日 16時) (レス) id: 3bd902a602 (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - テスト期間お疲れ様〜!!更新楽しみにしてました!!!弓弦お兄ちゃん2人のキスまで見てたのか……すげぇ((ドキワクな展開だね〜💖 (2022年9月23日 14時) (レス) @page13 id: 5027370f8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すにすな@さくらぁ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ruriruhomupe1/
作成日時:2022年7月29日 19時