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Asaid
総統室から飛び出した俺はただひたすらに走り続けた。我々国の、国境付近へ最短ルートで向かって。本当の速さで走った為、演技も糞も無いが今更後悔した所で遅いだろう。
任務も終わっていないけれど、失敗したと言ってでも自国に帰りたかった。あの国は俺を愛してくれる。…狂愛だが。
期待されたくは無いけど、愛されたい。
そんな都合の良すぎる考えを持ちながら走っていると、鬱先生にぶつかった。
彼は大層機嫌が悪かった為、また殴られるのだろう。だが結果は意外で。彼は俺を見ると目を見開いただけだった。
何故殴らない。と不思議に思うとあぁ、この
確かに普段は泣かない俺がこんなにも泣きじゃくっていたら意外だろう。
硬直していた彼はまた直ぐに動き出した。
濁った目に怒りを燃やし、拳を振り上げて。
そうだ。それでいい。そのまま俺を殴ってくれ。突き飛ばして。嫌って。軽蔑して。俺の事など最初から居なかったかの様に忘れてくれ。
そしたら、俺も。
お前らの事を忘れられるから。
だが彼はまた俺の予想を裏切った。
拳は意思を失くしたかの様にだらりと下がり、口からは嗚咽。目からは涙が流れていて。
かと思ったら彼は何かを決心したかの様に俺を真っ直ぐに見つめて言った。
ut「……A。」
A『ぇ…』
何故。
俺の名前を呼んでいる。
何故。
お前は俺に同情する。
やめろ。
やめろ。
頭では必死に抵抗していても身体は言う事を聞かず。
彼にされるがままに頬を撫でられ、本当の無能は俺だと言われてしまった。
違うのに。鬱先生は無能ではない。彼は誰よりも周りを見ている。むしろ有能だ。何も出来ない俺なんかとは――
思考が絡まった俺は、彼の言葉を否定する事しか出来なかった。
確信を突かれ、嗚咽を漏らし。流されるままに彼についていった。
彼の優しい声色を聞いた時、母さんの事を思い出してスーツを掴んだ。
いっつも微笑んで。誰か見比べるなんて事もせず、褒め上手な母さん。怒った所なんて見たこともない、優しい人。5歳の時、俺が泣いていた時だってそう。心配して、今みたいに背中をさすって。ふと、母さんはこんな事を言った。
��いい？A。貴方は何時か、大きな選択を迫られる。��
��何をせまられるの？��
��それは分からないわ。でも絶対に来る事なの。運命みたいなものなのよ。その時は好きな方を選べばいい。誰も怒ったりなんてしないわ。だってAは――��
今なら分かる。母さんが何を伝えたかったのか。だから、選ぶね。
A『鬱先生。俺は――』
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夕夜 - とっても面白いです！応援していまs…ｱｯ脳内に直接ｯｯｯｯｸﾌﾟﾗｻﾝﾊｳﾂｸｼｨｨｨｨｨｨ!!!!! (5月28日 23時) (
レス) @page24 id: 19daafe7ae (このIDを非表示/違反報告)
まみの木 - ﾏﾁｶﾞｴﾏｼﾀｧ (2022年7月20日 22時) (レス) @page24 id: e361e9a87e (このIDを非表示/違反報告)
まみの木 - お恥ずかしながら執事になっても良いでしょうか？ (2022年7月20日 22時) (レス) @page24 id: e361e9a87e (このIDを非表示/違反報告)
おすし - ｸﾌﾟﾗｻﾝﾊｳﾂｸｼｲｲｲｲｲｲｲ!!! で笑いましたwwｸﾌﾟﾗｻﾝﾊｳﾂｸｼｲｲｲｲｲｲｲ!!! (2020年6月20日 9時) (レス) id: 3bb95e6753 (このIDを非表示/違反報告)
砂肝(プロフ) - チョコ狐さん» 優…しい…(永眠)(安らかな顔) (2020年5月28日 18時) (レス) id: 1648d037af (このIDを非表示/違反報告)
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