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黄side
スタジオへ到着すると
立ち位置や流れの説明を一通り受ける
あれ？中身薄い割にしっかり決まってるやん
椅子の並んだ場所でもうしばらくお待ちくださいと
案内されて座っておく
その間にスマホを見ておく
マネージャーさんから一旦俺と別れたと報告が入ったからか
皆からのメッセージが届いていた
1人でも大丈夫やのにー
俺は子供か！なんてツッコミながら
スクロールをしつつスタジオを見ていると
どこかで見たスタッフさんが横を通り過ぎた
ん？どこやっけ？
お世話になった方なら挨拶しないと…
えっと…
思い出せない…これが歳か！
いや！お仕事のことやもん思い出さないと…
あ…
あの特番の人や…
俺がこの身体になる原因の特番
ということは狙っている犯人側かも知れへんってことや
念の為グループに
その事を伝えるためにメッセージを飛ばしておく
ス「中間さーん！スタンバイお願いします！」
黄「ぁ、はい！！」
普段なら絶対せんけど音のならない設定にだけして
ポケットの中へスマホを忍ばせる
薬もあるしきっと大丈夫
ましてや他のスタッフさんも居る中
急に誘拐はされないだろう
位置に着いて撮影が始まる
ホンマに放送があるかは分からへんけど
手を抜くなんてしたくないからしない
順調に進んだと思っているタイミングで
床が抜けて落とし穴にはまった
やっぱりかーなんて内心思いつつも
リアクションをする
そりゃ撮れ高モンスターですから
仕事はするよー
OKの声がかかり
上がるための梯子が下ろされる
落ちないように…一段一段上がっていると
梯子が投げ出されてまた落ちてしまった
もー！危ないやんけ！と怒るネタやと思ったのに
そのまま天井が塞がれてしまった
あれ？いやいや！俺出てませんけど！！
そのまま俺が着地したクッションだらけの場所が動き始めた
どうやら大きめな箱にクッションを敷いてるこの箱は
動かすことができるようになっているみたい
てことは俺出れへんやん！
酔いそうな動きに耐えていると
パッと明るくなる
そこには仮面をつけている人達が
俺の事を見下ろしていた
黄「ドッキリにしては盛大な仕掛けすぎますわー」
まだ番組の可能性もあるから
変な発言をする訳にはいかない…
「今はどっちだ？」
「この顔と身長は女だな」
「ならこのまま出庫しよう」
そう言うと箱がまた閉まる
マジで！？
これマネージャーおっても無理やん！
どこか穴を探しつつスマホを確認
電波ないし
仕方ない薬だけでもと飲み込む
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作者名：あい
| 作成日時：2022年5月15日 0時
