りゅせじゅんの世界2

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黄side

家に入ってから
玄関に座り込む

流星が他の人と…

そんなん嫌や…
見たくない

でも俺一人のわがままで
仕事を蹴るなんて…

はやく手を洗わないと…
壁伝いに起き上がり
手を洗いリビングのソファに沈む

ﾌﾞｰﾌﾞｰ鳴り続けるスマホを手に取ると
マネージャーさんのお知らせと
喜ぶメンバーの声やった

ほら、みんな喜んでくれてるもん
俺は間違ってないもん

私情でチャンスを潰すなんて無理やもん

テレビも付けずにボーッと
窓の外を眺める

不安な点は演技以外にももちろんある
でも流星とやから乗り越えれると思った


ﾌﾞｰﾌﾞｰﾌﾞｰﾌﾞｰ

さっきより長く鳴っているから
電話かもしれへんと手に取ると
画面には「神ちゃん」の文字

黄「もしもーし！どないしたん？」
緑「もしもし？おつかれー」
黄「おつかれー」
緑「さっきまでマネージャーさんと居って話聞いたよー」
黄「そっかー。曲どんなんやろうなぁー楽しみやねー」
緑「ええの？」
黄「なにがー？」
緑「何がやないよーベッドシーンあるんやって？」
黄「あぁ、それな。仕事やん」
緑「この間眼鏡姿見れなくて拗ねてたような人が平気なん？」
黄「お互い様やもん」
緑「流星は許可したん？」
黄「あー！そう！話し合いの時は良いって言ってくれたのに、帰りの車では反対して来てん！意味わからんわ…」
緑「そうなんや…で？」
黄「結局本見てからになったよ？」
緑「じゃあ正式やないねんな」
黄「正式にするよ。みんなの仕事も増えるええ機会やもん！」
緑「ちゃんと話し合いや？」
黄「ん？うん」
緑「流星の気持ちもちゃんと聞きや？」
黄「うん…でも俺は進めるつもりやから。みんな喜んでくれてるやん。この選択でええんよ」
緑「俺らばっかり考えんと恋人のことも考え？」
黄「恋より仕事やもん」

もちろん
流星の事は好きやし大切な人
でも
俺らはグループが無ければ流星との時間も場所も
無くなってしまう…

男女のように同棲しているわけでも
外で手を繋いでデートしている訳でもないから
一緒の現場が俺らの会える理由やもん
そこを無くす訳には行かへん

緑「わかった。じゃあ、また明日な？」
黄「うん！おつかれー！」

電話を切ると
帰ってきた時の
流星と他の人がそういうことをするって
考えが薄れていた

大丈夫
俺と流星やもん
ベッドシーンやって、なんやって
頑張って乗り越えよう！

ﾌﾞｰﾌﾞｰ
マネージャーさんからのメッセージ
本は明日夜渡します
との事やった

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