秘めた恋／負け犬の遠吠え

負け犬の遠吠え1 青side ページ26

気が付けば10年を通り越していた片思い歴
周りからは変に思われることもたくさんあった
それでも望、シゲや神ちゃんに応援されて
今日まで頑張ってきた

青「はぁ…」

桃「ため息吐いてたら幸せ逃げるぞ」
青「ほな吸い込んどくわ…」
赤「またおじじか？」
青「え！？なんでわかったん！？」
緑「あんなに見つめた上でため息なんか全員わかるわ」
桃「ほんまなんで本人にバレてへんのやろうか？」
赤「淳太も鈍感やから」

今は収録前の楽屋
スタッフさんと打ち合わせがあって
バタバタと出たり入ったりしている
淳太の背中を見てこぼれたため息

緑「んで、今日は何に負けたん？」
青「新しく番組に入ったAD」
赤「あぁ！あのチャラい子か！」
桃「いやいや！絶対流星のがイケメンやから安心しろって！」
青「でもボディタッチしてた…」
緑「そっか…悲しいなぁ」
青「あー！！負けたー！！」

いつも誰かに負けている
俺のが好きな気持ちは勝っているのに！

紫「おーおー、どないしたん？」
橙「えらいおっきな声で」
桃「んー？ジュースジャンケン流星の1人負けー」
赤「ほんまアホやなぁー」
緑「弱すぎるわ」
青「…ほんまな」

俺が淳太のことを好きなのは
この4人の秘密

同じメンバーであろうとバレては行けない
絶対の秘密

その秘密をこの3人は大切に守ってくれている

橙「あはははっアホやなぁー」
紫「俺も参加したかったー！」
橙「ほな後で淳太くんとやろうや」
紫「せやな！」

笑いながら離れていく兄組にほっとする俺ら

緑「ほんまあそこ3人もずっと一緒におるよな」
赤「ほんまやな」
桃「もしかしてどっちかと付き合ってるとか？」
青「それは俺ボロ負けやん…」
緑「あーあー！気を確かにー」
赤「流星はいつになったら勝てるねん」
桃「でも負け認めないと次行けへんもんな！」
青「いや！負けててもまだ頑張る」

「ほんま気が長いというか…」
「しつこいヤツやで」
「でも結ばれて欲しいやん？」とか
みんな言いたい放題や

今日の負けは認める！
でも明日も負けるとは限らへんやろ！
いつかこの勝負に勝つのはきっと俺やから！

そう考えながら
そろそろ時間だと今のうちにトイレに行く

途中また淳太がスタッフさんと話しているところを見つけてしまい
また負けた気分になる…

大丈夫
逆転はきっといつかできるはずや…

言い聞かせながらしょんぼりと
目的地へたどり着くのであった

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