学生の日常 (ページ17)

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11e 橙side ページ17

そんな甘えたような言い方されたら
きっとこの世の人すべてが言うこと聞くぞ

橙「当たり前やん！」
黄「それ約束してくれたら今日のことは全部水に流してあげる」
橙「わかった！…でもなんで俺が持つん？」

そこでどのような話し合いになったかを
教えてもらう

橙「なるほどなー」
黄「俺が濡れて帰るようなことがあったら照史のせいやからー」
橙「うちの姫様濡らすような事せんよ」
黄「期待してる」
橙「でも会議の日はどっかに避難しといて？」
黄「あははっ、そうやな。そこは時間の感覚違うからなぁ。あえて濡れたろ」
橙「やめてやー。風邪なんか引かれたら嫌やもーん」

それに

橙「濡らすならここやろ」
黄「ちょっ、今日はアカンよ」
橙「なんでー」
黄「明日も学校やし」
橙「ここ濡らすのは俺の仕事やろ？」
黄「週末まで、待ってや…ぁ」
橙「仕方ないなぁ」

言うて俺も明日は朝から行かないといけへんしな

黄「ほら、部屋戻りぃや」
橙「いや！添い寝はする」
黄「はぁ？帰れし！」
橙「嫌やー！」

今日は淳太くんとゆっくり話してへんもん！

黄「部屋おったらあらぬ疑いかけられるで？」
橙「ならそれを事実にするのもええんやない？」
黄「却下」
橙「ほら！早く寝よう！」

急いで明日の準備だけして
ベッドに2人ではいる

普段から生徒会長として
よく働いている彼は布団に入ると
そのまま直ぐに寝てしまった

いくら可愛くても
この寝顔を襲うほど俺も溜まってない

まぁ週何回かはしてるから
溜まるなんてなかなかないねん

寝ている彼の胸を
トントンとリズム良く叩いてやると
少し頬が緩くなった

いやーこの顔見ると仕事も頑張れるわー！
眺めているだけで
疲れが取れるから俺もそのまま寝ることにした

翌日早速折り畳み傘をカバンに入れて
新しく買い足した傘を学校のロッカーへ
これでうちの姫さんを濡らすことは無いだろう

緑「おつかれさまです」
橙「おぉ、お疲れー」
緑「昨日はシゲがお騒がせしました」
橙「いやいや俺らも悪かったから」
緑「淳太居てくれて良かったわぁ。濵ちゃんやとあんなに直ぐにまとまってへんで」
橙「確かにな」

2人で笑いながら教室へ向かう準備をする

赤「神ちゃん！ごめん！忘れてた！」

そう言ってシゲが出したのは
一冊の本やった

緑「あぁ！忘れてたわ！」
赤「危なかった…」

ほんなら！と元気に去っていくから
昨日のことは自分の中で解決したのだろうな
そう考えながら今日も忙しい日が始まる

END