学生の日常 (ページ12)

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6 赤side ページ12

皆に弄られるのが分かってるから
淳太が提案してくれたテラスまで移動する

雨の降ってる中でテラス席なんか
誰も使わへんのにな

屋根のあるところに机とかを用意して
傘を広げて待つ

黄「シゲーこれ持ってー」
赤「んぁ？ほいほい」

カレーが2つ乗ったトレーを受け取り机に置く

黄「いやー外で食べるのもええね！」
赤「まだ食べてへんけどな」
黄「気持ち的な話やん！」

ツンケンしてしまう俺に
いつも通りに声をかけてくれるのは
流石お兄ちゃんと言うべきか…

黄「…怒ってる？」
赤「別に淳太には怒ってへんよ」
黄「神ちゃん？」
赤「いや」
黄「照史？」
赤「いや…俺自身に苛立ってる」
黄「自分に？」
赤「それぐらい許してあげる寛大な心持てよって」
黄「…そっか」
赤「淳太はなんで平気なん？」
黄「平気？」
赤「照史も他の人と相合傘してたやん？」
黄「んー。諦めかなー」
赤「諦め？」
黄「きっと照史とお付き合いするのはあと1年やろ？喧嘩なんてしてる暇ないねん」
赤「あと1年？別れる予定ってこと？」
黄「え？当たり前やん。卒業したらバイバイやろ」
赤「はぁ！？ありえへん！！」

卒業したら逆に外で会えるやんけ！
なんて考えている俺を他所に
もぐもぐと食べ進めてはるし

黄「そんなことより！あれって神ちゃんの折りたたみやろ？」
赤「アレ？あぁ傘のことか」
黄「そうそう！折りたたみ持っておくのやめてもらったら？」
赤「ほんなら神ちゃんが濡れてまうやん。風邪ひかれたら困るし」
黄「いやいや、シゲが傘届けたらええやん」
赤「俺が？」
黄「神ちゃん人気やねんからちゃんと牽制しといたら？」
赤「なるほどなぁ」

確かに邪魔者を防ぐ効果にもなるなら
ええのかもしれへんなぁ

黄「それに嬉しいやろ？恋人のお迎えって」
赤「まぁ確かに」
黄「ええ提案やと自分でも思うもん」
赤「自画自賛かい」

えへへと笑ってるけど
淳太が励まそうとしているのは分かっているし
まじのアドバイスなんやろう

赤「せやな！話してみるわ！」
黄「おん！」

気持ち的にも整理出来た
確かに俺が迎えに行けば解決や

黄「ほら！シゲも食べーや。冷めてまうで？」
赤「おん！」

いつもより簡単に作られているはずやけど
こっちのがええやん！なんて濵ちゃんに言ったら
悲しむかもな

黄「照史にも折りたたみ持つように伝えてくな？」
赤「おん。そうしてやれ」

のんびり話して食べるのもええ感じやな