学生の日常 (ページ1)

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新入生黄side ページ1

桜の舞う中皆さんを歓迎できること
大変嬉しく思います。
本日から本校の生徒として
同じ校舎で同じように学び成長していきましょう
共に切磋琢磨し
楽しい学生生活を送ってください

生徒代表…

堅苦しい挨拶を読み終えて生徒会の席へ戻る
友人である濵ちゃんの推薦で
2年前から生徒会長を務めることになった俺

式典に出席するのはちょっと苦手やけど
俺が読み上げる時
教員席でまるで我が子の発表を聞いているかのごとく
何度も頷いている教師が1人

式典が終わり出席していた生徒と共に
体育館を片付けていると後ろから
「おつかれ！」と声をかけてきたのは
先程見守ってくれた教師

黄「桐山先生頷き過ぎです」
橙「いやー、発表会の気分になるんよ！」
黄「周りの先生方から怒られますよ」
橙「モンチには少し怒られたわ」
黄「そりゃそうでしょうね」

他の生徒も居る手前
敬語を使わないと

橙「これ終わったら次何するん？」
黄「今日はこれで終わりです」
橙「なら一緒に！」
緑「桐山先生！」
橙「はーい！」
緑「職員会議始まりますよー」
黄「…一緒に帰られへんのやからはよ行き」
橙「残念や…後で部屋行くな？」
黄「バレるのはやめてな？」
橙「任せろ」

職員会議に向かう背中を見送る
俺やって一緒に帰りたかったし…

「中間ー」
黄「はいー」
「すまんが、1人先生方ちょっと出られなくなってな。1組の寮への案内頼めるか？」
黄「案内ですか？」
「あぁ、神山先生も後から追うから」
黄「施設案内ぐらいしておけばいいんですか？」
「あぁ！頼んだ」

どうせ部屋に戻っても
1人やから丁度ええかと
新入生のクラスへ向かう

1組の担任は俺が苦手な人
前に俺の身体触ってきよった教師
照史が牽制するから守られてるねんけどな

先生が話されている様やから廊下で待つ
話が止まったのでノックしてから扉を開けとる
一気に視線が俺に集まる

黄「寮までの案内を頼まれました」
「おぉ、頼むわー」

そう言いながら俺のおしりをパンッと叩いてくる
腹立つ教師や

黄「第3寮長の中間です。寮まで案内しますので皆さん荷物を持って着いてきてください」

生徒の準備を待ちつつ
貰った資料を確認すると
今年うちの寮に入るのは1人だけか

寮と言っても大きい訳ではなく
何棟かが同じ敷地に立っているだけ
俺は第3寮長で寮内唯一の一人部屋
管理室の横
新入生は流星と相部屋やな
珍しい。流星が許可したんか…

生徒と一緒に寮へ歩き出す