探し人 ページ42
怪しいとはわかっている
でも淳太に早くたどり着くためには
犯人から聞いたら1番やろ
「中間さんはコッチですよ」
紫「聞きたかったんやけど、なんで俺やったん？グループで他にかっこいいやつなんかおったやろ？」
それこそ淳太やって女の子には丁寧に接するし
男らしいで言えば照史は大人気やな
シゲちゃんの笑顔も人気やろ？
のんすけはあのルックスで可愛らしく甘えて…
あ、望と流星は既婚者やったわ
神ちゃんも女子力高い親切な人やし…
やからなんで俺やったんか気になっててん
「優しい人だから…」
紫「え？」
少し悲しげに笑ってるけど
もしそうやって
淳太か言ってくれてらなんて嬉しいんやろうなぁ…
なんて儚い幻やな
「まぁ全て過去の話ですね…ここですよ」
そう言うと扉の鍵をガチャと弄っている
この扉の先におるんかな？
「もういいです…」
紫「へ？」
「もう…嫌い！」
最後に俺を扉の向こうへ押し込んだ時に
見えた顔は泣き顔やった
傷つけてもうた…
どこか冷静にそう思っているけど
扉の向こうの柔らかい障害物とぶつかる
扉が閉まるバンッという音が響く
黄「うわぁ！」
可愛い悲鳴に俺がぶつかったのは
淳太やとわかった
黄「え？�陲舛磴鷁燭靴討襪鵝�」
紫「それはこっちのセリフや！！」
あのスタイリストさんのせいやとはわかってるけど
俺の存在にキョトンとしているから
もっとしっかりして欲しくて怒る
黄「え？どういうこと？」
紫「スタイリストの子が『中間さんこっちいます〜』言うから着いてきたら…何閉じ込められてるねん！」
黄「はぁ？それは俺も同じや！�陲舛磴鵑�居らんってみんなで探してたら閉じ込められたんや！」
紫「もっと警戒しろや！」
黄「なら�陲舛磴鵑�行方不明になるなや！」
全くその通りである…
でも飲み物買って親切したぐらいで
怒らんでもええやん？
淳太がスマホを手に取り何かを打っている
てかスマホ持参してるなら
脱出出来たやん！
画面を睨むようにしていると思ったら
スマホの明かりを利用して扉へ行き叩き始めた
紫「なにしてるん？」
黄「照史が探してくれてるから合図出してるんよ」
紫「また照史かい…」
黄「なん？助けてくれようとしてるんやから」
そりゃ大切な相方のピンチですからね…
照史はずっと淳太を大切にしてきたんやから
そこは仕方ないか…
その座は俺が欲しいなぁ
どうしたら手に入るんかを知りたいわ…
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作者名：あい
| 作成日時：2022年9月4日 21時
