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彼女にどう言葉を掛けてやれば良いか解らなかった。
スネイプとAが特別な関係があるかどうかはドラコには知り得ないことであるのに、何故か2人には何か特別なものがあったのでは無いか___そう思わせる程に、Aから感じる感情に不思議なものを感じたのだ。
なかなか足を踏み出せないドラコに反して、アバフォースはAの姿を捉えると、一呼吸置いてから部屋の中へと足を踏み入れた。
「別れの挨拶は済んだか」
アバフォースの声が静かな部屋に響き渡った。
ずっと俯いていたAはその声に顔を上げ、突然姿を現したアバフォースや入り口に佇むドラコの姿を捉えても驚く様な事はしなかった。
「___ええ」
Aの瞳には涙が溜まっていたが、しばらく泣いていたのだろうか___それ以上溢れ出てはこない。
彼女はアバフォースがセブルス・スネイプの遺体を引き取りに来てくれたのだと理解すると、そっと優しく丁寧に彼の身体を横たわらせた。
「清めてくれたのか__」
アバフォースの言葉から、Aが自分達が来るまでの間にスネイプの身体を清めてやっていた事にドラコは気が付いた。
まるで、随分と穏やかに眠っている様な表情だった。
あの厳しい彼がそんな風に眼を閉じている姿なんてドラコは見た事もなかった。
清潔にされた傷口からはもう血は流れ出ていないが、それはあの大蛇のナギニが付けたものだとドラコでもすぐに解った___彼はあの蛇からの傷と毒が致命傷となり命を落としたのだ。
彼が何故その様な運命を辿ってしまったのかドラコには理解が出来なかった。
闇の帝王のお気に入りであり、最も忠誠心の高い僕として仕えていた彼が、何故、あのナギニに襲われてしまったのか。ハリー・ポッターが真実を告げるまで、帝王はセブルス・スネイプの裏切りに一切気が付いていなかった。
闇の帝王の指示が無ければナギニはそうしない___つまり、帝王はナギニに、スネイプを襲わせた。
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「これも、兄の策だったのか」
まるで憤った様な声色でそう漏らしたアバフォースに対してAは静かに頷いた。
「___捨て駒の様に__」
「でも彼は、理解していたし、合意していた」
2人の会話についていけず、ドラコが思わず身体を動かすと、パキッと床が鳴る音が響いた。
その時、Aは初めてドラコの瞳を見た__ドラコもまた、Aの瞳をじっと見つめた。
彼女は悲しげに眉を伏せると、儚い笑みを見せた。
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ひまわり。(プロフ) - べべべーべさん» コメントありがとうございます✨完結させてから時間が経っていますがそう言っていただけてとても嬉しいです😌 (2月25日 10時) (
レス) @page28 id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
べべべーべ(プロフ) - 素晴らしい作品をありがとうございます。最後のスネイプ先生とのシーンは涙が止まりませんでした。とても素敵な解釈だと思います。各章で深く愛を感じる作品でした。この作品に出会えたことを嬉しく思います。 (2月22日 2時) (レス) @page28 id: 49ba69b450 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり。(プロフ) - いろかさん» コメントありがとうございます！そう感じていただけてとても嬉しいです😊✨ (9月8日 21時) (レス) id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
いろか(プロフ) - 本当に素晴らしい作品で涙が止まりませんでした。原作好きとしてこの作品に出会えたことに感謝します。 (9月6日 0時) (レス) @page28 id: 9be3bd5b20 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり。(プロフ) - ひよさん» コメントありがとうございます！完結させてもう大分経つのにこうやって読んでいただけてとても嬉しいです☺ (2023年2月25日 17時) (レス) id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひまわり。 | 作成日時：2021年10月25日 15時
