08 ページ13
「今はまだ、彼を信じていいんじゃない？Aの言う通りだと思う」
トンクスの声がその部屋に静かに響き渡った。先程のシリウスと違い決して否定する様な声色ではなく__背中を押してくれている様な、暖かい一言だった。
「＿＿多少の壁がある方が、恋は燃えるというだろう」
ニヤリと笑うムーディに、シリウスだけは未だに熱が冷めない様だった。
「ハッ馬鹿げてる__A、君はどうかしてる」
「この気持ちは、誰に何と言われようと変わらない」
リーマスはふと、Aに1人の人物の面影を感じハッと息を飲んだ___
Aのあの言葉は___
Aの母親であるロキが___リーマスが�狄溶記瓩任△襪海箸鮗�け入れ、『どんな苦労も惜しまない』『貴方を支えたい』と発してくれた時に聞いた言葉と全く同じだった。
そして、Aのあの視線は___�狄溶記瓩箸いΔ�くりではなく、リーマス自身を見ようとするロキと全く同じ力強い眼差しだった。
�犖朕佑遼楴舛鮓�る�瓩修領呂�彼女達にはあるのだと感じた。
�狄溶記瓩箸覆辰�180度変わってしまった人生の中で、自分の存在を認めてくれる友人や恋人に出会い、共に過ごした時間は___どれほどの勇気や安心感を自分に与えたくれただろうか。
ドラコを否定したい気持ちももちろんあるが__
Aのことを想うと、シリウスのような言葉は口から出せなかった。
「残念ながら、ブラック、君の言葉はただの犬の遠吠えにしか聞こえん__」
「黙れ、スニベルス___お前がここにいることさえ俺は認めてないんだぞ___」
「__我輩は彼女の�猝症佞運騰瓩澄��猜欷郤圻瓩箸靴�Aの側につくことは当然であろう」
「お前が、�猝症佞運騰瓠�？___」
とうとう、シリウスは怒りのあまりその整った顔を盛大に歪めた。彼の手元に杖があったなら、間違いなく何かの呪いをセブルスにかけているに違いない__そう確信出来るほど、その表情に憎しみと嫌悪感を含ませていた。
「シリウス、あの時代において__ロキにとって信頼を置けるのは唯一セブルスだけだったはずだよ。それも君は解っているだろう」
リーマスの言葉にシリウスは次の言葉を発することをやめ、口を一文字に結んだ。
Aはこれまであまり語られなかったロキの交友関係に少しばかり興味が湧いた__
何故、母にはセブルスしか頼れる相手が居なかったのか___その疑問は言葉になることなく、Aの胸の中で浮かび上がっては消えていった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひまわり。(プロフ) - 犬トロさん» ありがとうございます！細かい所まで注目してくださっているなんて、お恥ずかしいですが、コメントとっても嬉しいです！ (2021年7月27日 12時) (
レス) id: f1dbed5e4f (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり。(プロフ) - りあさん» 初めまして(^.^)嬉しいお言葉ありがとうございます！本からファンになったりあさんに共感いただけるなんて、嬉しい限りです！りあさんも、お気を付けてお過ごし下さいませ！ (2021年7月27日 12時) (レス) id: f1dbed5e4f (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - 初めまして！いつも楽しませてもらっています。私も本から入ったので、そうなんだよ！ドラコは寄り添いたい部分もあるけど決定的に合わない部分もあるんだよなと頷きながら読んでいます。リーマス楽しみにしています！このご時世なのでお身体に気をつけてください。 (2021年7月27日 0時) (レス) id: 08eec6c965 (このIDを非表示/違反報告)
犬トロ(プロフ) - このシリーズは構成や考察が素晴らしく緻密でいつも更新を心待ちにしています。家族や恋人など様々な関係性と主人公の心理描写に目が離せません、更新頑張ってください。とてもとても応援しています。 (2021年7月27日 0時) (レス) id: 0a2feb760f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひまわり。 | 作成日時：2021年7月26日 21時
