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「おーい！A、悪りぃがスクランブルエッグが切れちまったからそこの卵ボウルに割っといてくんねぇかー！！！」
「A、次こっち手伝ってくれ！」
マルコが食堂の扉を開くと、大勢のクルー達が朝食を摂る時間帯と重なったのか、ガヤガヤとしており、今しがた気にしていた人物の名前が大声で飛び交った。
「はーい！」
おそらく昨夜遅くまで作業をし、その後テラスにいた自分に声を掛けてくれたA。彼女は既に朝食の調理班で自分の仕事と向き合っていた。
夜の宴の酔いがまだ醒めないクルーが多くいる中、彼女の返事は凛としており、透き通っている。
いつものカウンターの席に腰をかけると、4番隊クルーがコーヒーを届けに来てくれた。朝食はどうするかと聞かれたので軽めのサンドイッチを頼むと、それもすぐに手渡された。
礼を伝えながら受け取り、それを口に運びながらチラリと再び彼女に視線を送った。
忙しそうに手を動かし、他の持ち場の指示に耳を貸して次々に頼まれたことをこなしていく仕事ぶりに関心しながらも、昨夜のことを気にしていたのは自分だけかと思うとなんだか馬鹿らしく思えてきた。
「おっマールコッ！今から朝食か」
視線を今朝の新聞に向け始めたところでカウンター側の、キッチンと食堂を繋ぐ小さなゲートからサッチがこちらへ歩いてきた。手にはホットコーヒーとホットドッグが乗ったプレートがあることから、彼も今から朝食だということが伺えた。
「ぁあ」
隣悪りぃな！と、確認もなくドカッと図々しく座りだしたサッチをいつも通り適当にあしらいながら自分の朝食に手を進める。
「そういえばよ、次の島はどんぐらいで着く？」
互いに食事が落ち着いたところでサッチがこう確認してきたので、マルコもコーヒーカップを置き、航海士との会話を思い出しながら続けた。
「＿＿まあ、順当に行って、2週間ってとこかねぃ。食材はそれくらいは持ちそうか？」
「おぅ！その辺はバッチリ！＿＿で、急な頼み事なんだけど、次の島の偵察に行く時にマルコがAちゃんも連れてってくんねぇ？」
「は？」
「いやー、Aちゃんが提案してくれたんだけどよ、見積もり書で俺が記入出来ない項目があるっつったら事前に島に乗り込んで調べてくれるっていうからよ。でも初めての上陸だからマルコの偵察時に一緒に行ってもらえねぇかなって思って」
ほとんど確定したような提案にマルコは頭を抱えて頷くしかなかった。
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ひまわり。(プロフ) - アイズさん» コメントありがとうございます！励みになります^ ^頑張ります！ (2021年3月19日 16時) (
レス) id: 0e882bf437 (このIDを非表示/違反報告)
アイズ(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました！更新楽しみにしてます！ (2021年3月19日 2時) (レス) id: 3dc7d1a49b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひまわり。 | 作成日時：2021年2月14日 21時
