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-06- 桜 ページ6
「それにしても、陽葵がこんなに女子と仲良くなるとは思わなかったのぅ……」
銀髪の彼はどこかの方言？を話している。
「しかも今朝出会ったばっか。高校って、何が起こるかほんとわかんねぇもんだな。」
と、赤髪の彼。
「ちょいと天然なところもあって困らせるかもしれないが、素直でいい奴じゃ。」
「も〜！雅治！！陽葵は天然じゃないもん！」
ほっぺをぷっくり膨らませた陽葵は銀髪の彼のお腹あたりをぽかぽかと殴っていた。
めちゃめちゃ可愛い。私が銀髪の彼なら今頃顔真っ赤で火を吹いてたところだった。
話していたところ、閉まっていた教室の扉はガラガラっと音を立てて開いた。
「陽葵、精市が呼んでるぞ」
背が高くて目が切れ長の人が陽葵の名を読んだ。彼もまた、陽葵の知り合いなのだろうか。
そういえばさっき、陽葵はこの2人のことを部活仲間って言ってたから、この切れ長の人も同じテニス部なのかも。
「絶対今朝の集まりに行かなかったからだ、精市に殺される……」
「……ご愁傷様」
「ご愁傷様ぜよ」
「2人とも助けてくれないの！？……も〜、大人しく怒られてきますよーだ！
Aちゃんは、ブン太と雅治と話してなよ！！
あ、でもでも、Aちゃんに手出ししないでよね！Aちゃんは陽葵のなんだから！！」
ちょこちょことペンギンのように長身切れ長の目の人のとこまで小走りでいった。
「行くぞ、陽葵」
｢はーい！｣
その言葉を最後に2人は教室から出ていった。
『陽葵って、嵐のような人ですね』
｢……そのとおりぜよ｣
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作者名：牡丹 | 作成日時：2022年5月1日 14時
