向日葵はいつも私を見ている【テニスの王子様】 (ページ5)

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もちろん、近づくのを躊躇している生徒とは、私のこと。

「…Aちゃん？はやく来なよー！紹介したい人がいるんだ！」

『あ、うん。今行く』

重い足取りで陽葵と男の子二人の元まで歩いた。

私は少女漫画は見るけど男の子に耐性が無い。苦手である。

中学は母と祖父母に勧められた女子校だったもんで男の子は雲の上の存在だと思っていた。

「じゃ、紹介します！こちらAAちゃん！今朝仲良くなったの！この2人は同じテニス部の部活仲間！それで陽葵はマネージャー！」

陽葵に紹介されたのでぺこりと会釈をした。

「「……今朝！？」」

「うん！今日の朝！そうだよね、Aちゃん？」

『うん、今日の朝』

「陽葵がね、急いでて前見てなくてAちゃんにぶつかったときにね、一目見て運命感じちゃったの！」

『……あのときはびっくりしちゃった。けど、偶然ぶつかって仲良くなった子が、クラスも同じだなんて。そっちの方がびっくりした』

「そうそう！少女漫画みたいな出会いだったんだよ！！例えば……

入学初日に遅刻して食パン咥えて走るのが陽葵で、曲がり角でぶつかった超絶イケメンがAちゃん！運命の出会い！！」

『ふふ、大袈裟だよ。でも私もこんなに早く友達が出来るとは思わなかった』