向日葵はいつも私を見ている【テニスの王子様】 (ページ14)

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-14- 杏ページ14

「それ以上バックすると、階段から落ちるぜよ」

私はふいに引っ張られたと思いきや肋骨からクビレにかけて右側手が回って、私の左肩に左手が置かれていた。

これはもしかして

＿＿＿＿バック、ハグ？

私が状況を理解した。

Aはゆでダコのように顔が真っ赤になり熱を帯びたと思いきや、急に死んだ以下のように顔面蒼白になった。

「お、おい！A！！大丈夫か！？」

「しけたポテトみたいにしなしなになっとる……」

「仁王、お前変なことした！？」

「してない」

「だよな！？」

丸井は少し考え込み、そして閃いた。

「もしかして、触られるのが嫌だったんじゃね？

仁王、１回Aから離れろぃ」

「ﾌﾟﾘｯ」

仁王が離れた瞬間、Aは息を吹き返した。

『し、死ぬかと思った……』
Aは壮大な疲労感を感じた。

「半分死んでたな」

『ごめんなさい、私、“男の人に触られる“のが苦手、なんです』

「こりゃ苦手どころの話じゃないぜよ。一種の男性恐怖症じゃな」

『あはは……すいません』