2.上げて落として、傷跡 ページ2
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「転校生の角名倫太郎くんです。皆、仲良うしたってな〜」
授業の前に、担任の先生がさっきの男の子を紹介する。
なんてカッコイイんやって、私は思ったけど
それは他の女子も同じやったみたいやわ。
「背ぇ高いしかっこよくない？？」
「あんた諒くんのこと好きやなかった？」
「でも角名くんのほうがかっこええやろー！」
転校生って言うもの珍しさもあっただろうけれど
身長高くて、なんかクールな都会的な雰囲気で
角名くんはたちまち人気者になってしまった。
「なあなあ。前おったとこってどんなとこー？」
「どのへんに引っ越してきたん？うち、学校案内しよか？？」
休み時間になると、女の子たちは角名くんに群がる。
「ああ、稲畑。お前学級委員やで、角名に校内案内したってくれへんか？」
担任の先生が私を呼んだ。
女子たちは羨ましそうに私を見る。
「ええ、いいなぁA〜」
先生にそう言われて、不覚にも私、喜んでしまったわ。
じゃんけんで負けて嫌々やったけど、学級委員やっててよかった。
「ほ、ほんなら角名くん、案内するでついてきて！」
私は緊張しながらも自分から角名くんに声をかけた。
「あんた…さっきの」
「ああ、うん、私稲畑Aいうんや。よろしく」
内心ドキドキしながら、そんなに大きくない学校を二人で回った。
「角名くんは、前おったとこはもっと都会やったんやろ？」
「ああ、うん。そうだね。小学校は7クラスあったよ」
「な、なな！？そんなにおったら誰が誰かわからへんやんか！」
「うん…知らない子はいっぱいいるよ」
「そうなんや……ここは2クラスしかないからな、すぐ皆のこと覚えられると思うで！」
胸のドキドキをなるべく隠すように。私は間髪いれずに色々と喋る。
心臓が飛び出そう。こんな気持ち、初めてや。
「ああ、でも稲畑さんは…向こうの学校にもいないくらい、可愛い」
え！？今、なんていうたん！？可愛い！？
そんなん…同級生の誰からも言われたことなかった。
嬉しすぎて本当に心臓が飛び出るかと思って
言葉に詰まってしまった。
「でもその喋り方…なんか、変だね」
悪気のないすました顔で言った彼の一言は
子どもの私の心を傷つけて、消えない痕にした。
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茜(プロフ) - すいみ〜さん» ありがとうございます！私ももうちょっと長く書きたいなあーって思っちゃいました。また、続編書ける時が来たら書きたいです。応援してくれてありがとうございました！ (2018年10月29日 18時) (
レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 愛永さん» ありがとうございます！こんなの角名くんじゃない…って思われないか心配でしたが、楽しんでもらえたなら良かったです！続編、頭に浮かんでいるのはこのお話とがらっと雰囲気変えた話なのですが、いつか書きたいです！ (2018年10月29日 18時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
すいみ〜 - もももも、もう終わっちゃうの〜？？素敵な小説を書いてくれてありがとうございました〜！正直、まだ終わってほしくないです〜！！！でも、お疲れ様でした！続きを期待しちゃってます・・・！ (2018年10月29日 17時) (レス) id: a616d0f8f5 (このIDを非表示/違反報告)
愛永(プロフ) - おぉぉ…完結(？)おめでとうございます！凄い感動しました…。続編、もし作者様が書けるのであれば書いて欲しいです…！角名くんの小さい頃のツンデレ感最高でした！ (2018年10月29日 17時) (レス) id: ba4d172ca4 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - すいみ〜さん» ありがとうございます！これからも更新頑張ります！ (2018年10月25日 19時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜
| 作成日時：2018年10月17日 17時
