角名くん角名くん、！続。【角名倫太郎】

推し75。 ページ27

.



ﾊﾟｧﾝｯ




乾いた音が体育館裏に響く。



自分が何をされたか気づくのにそんなに時間はかからなかった。



『っ、』

平手打ちをされた。左頬。
いや、相手から見たら右頬か？？

まぁ、どっちでもいっか。


こんな時でもバカなこと考えてる私はすごく冷静だな。ホント。





というかほっぺた痛いな。



私は叩かれたほっぺたを抑えて先輩を見る。




｢ふん、！生意気な態度とるからや！！｣



おぉ、なんか少女漫画でよくあるやつ。

そもそもこうして体育館裏に呼び出されて先輩方にシメられるってとこからよくあるシチュエーションか。


逆に感動。




私今ヒロインみたい！！！←




｢なんや。

やり返せるもんならやり返してみ！？｣



私がなにも反応しないからか少し強気な先輩。





『やり返しなんてしませんよ。

そんなことしたらあなたと同じになってしまいます。』


｢は？｣



そう。ここで私がやり返してしまったらこの人と同じことをしたことになる。

そんなのは嫌だし、そもそも私がやり返す意味がない。



『侑くんも治くんも私の大切な友達です。

ですので、私はあなた方に何を言われようとも何をされようとも侑くんたちから離れるつもりはありません。

それでも納得出来ないのでしたら気が済むまで殴ったり何なりしていただいて構いません。』

私は"どうぞ"と言わんばかりに先輩方を見る。





本当は一刻も早く治くんたちに会いたいけど、ここで帰ったらなんだか逃げたように思われそう。

それは嫌だ。


だったら今好きなだけやられた方がいい。

というか、何されても離れる気はないって理解してもらって諦めてほしい。



｢っ、！ホンマにムカつく。｣


と言ってそれから少しして不敵な笑みを浮かべた先輩。



｢ま、ええわ。そっちがその気ならこっちは









.









.









.







侑くんたちにも＿＿＿＿＿｣



.

推し76。→←推し74。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す