甘党な筋トレスペシャリストな彼。

Lesson 31 ページ32

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岩「あ、そうだ。
　 今日ってこの後予定ある？」

『ぇ･･･っと、特にはないけど･･･』



今日のトレーニングが終わり、帰る準備をしに行こうとしたところに声をかけられた。



岩「じゃあさ、舘さんのとこ行かない？」



度々、こうやって誘ってくれるけど･･･

彼は、私が今ダイエット中なことをわかっているのだろうか？


そして、なんで私なんかを誘うの？

ひかるくんなら、よりどりみどりだろうに･･･。




岩「ダイエット中の人向けの
　 ヘルシー料理を作ってみたんだって」

『はぁ･･･』

岩「で、試食してほしいって」

『･･･私でいいの？』





あぁ、なるほど。

そういうことね。


ひかるくんが私を誘う理由なんて、そういうことでしかないよね。


･･･何を期待してるんだか。



でも、試食って･･･私なんかでいいのかな？




岩「ぜひお願いって言ってた」

『まぁ、私なんかでいいなら･･･』




役に立てるかどうかすら怪しいけど･･･。

まぁ、それでもいいならいっか。




ひかるくんはこの後、もうちょっと仕事があるため先に行っててとのことだった。


汗を流して着替えたけど･･･

一緒に食事行くなら、もうちょっといい格好してきたのに。


･･･なんて、デブが何着ても一緒か。






　



　






『こ･･･こんばんわ･･･』



宮舘さんのお店には何度か来たことはあるけど、1人で来るのは初めて。

何度来ても、このお店の雰囲気にはまだ慣れない。


恐る恐るお店の扉を開けるとそんなに混んではいないようで、向井さんがすぐに気付いてくれた。




向「おっ！いらっしゃい!!今日は1人でええ？」

『ぁ･･･ぇっと･･･後から、ひかるくん･･･』




ひかるくんのお友達とわかってても、緊張してうまく話せない。

なんか申し訳ないなって思いつつも、イヤな顔しないで対応してくれる彼に感謝しかない。




向「そうなんや！せやったら、カウンターの方が安心やな」



と、店員さんが近いカウンター席を案内してくれたけど･･･

安心って、どういうことだろ？




渡「あ、照の彼女じゃん」

『かのっ･･･!?ちちち違います！
　全然彼女でもなんでもありません！！』




席に案内されると、同じくカウンター席にいた塩顔イケメンに話しかけられた。


確かこの人もひかるくんのお友達で、渡辺さんだったっけ？



彼女だなんて、何を言ってるの？

私なんかが彼女だなんて、ありえないでしょ!!




　

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