甘党な筋トレスペシャリストな彼。

Lesson 30 ページ31

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名前で呼び合うようになってからそれなりの日数が経ち、少しだけ仲が良くなった。



･･･と、思う。



岩本さん･･･じゃなくて、ひかるくんが前よりも優しくていろんな表情を見せてくれる。

あと、チョコをよくくれるしご飯にも一緒に行く。





岩「お疲れさん。
　 はい、今日のチョコ」

『･･･ありがとう』





って、毎日一粒のチョコをくれる。


なんでそんなことになったかって？


それは･･･







岩「はい、チョコあげる」

『･･･ダイエット中にチョコ？』

岩「一粒くらいなんてことないよ。
　 疲れた時の糖分補給も必要ってね」




確かに、疲れてたら頭も回らないしね。

一粒くらいはいいのかもしれない。





『･･･じゃあ、明日のお昼に食べる』

岩「え？今じゃないの？」

『･･･仕事中が一番疲れるし。
　それに･･･ひかるくんがくれたって思ったら頑張れる』




あ、言わなくていい事まで言ったかも。


でも、本当のことだし。

トレーニングは肉体的に疲れるけど、仕事は精神的にも疲れるから。

ひかるくんのチョコってご褒美があったら頑張れるかなって･･･。



って、こんなこと言われても困るよね･･･。

怖くて顔見れないけど。





岩「･･･そっか。じゃあ毎日用意しておくな！」




視界の端で動く気配がした。

そして、ひかるくんの大きな手がポンっと頭に乗せられ撫でられた。





『･･･え？』




驚いて顔を上げれば、目を細くして嬉しそうに笑っている。




岩「ま、食べた分動けばいいしな！」

『は･･･!?いや、確かにそうかもしれないけど！！』

岩「ビシバシ行くからなー！」

『そ、そんなのずるいー!!』




って、ことがあったからなんだけど。

なんとか敬語も使わなくなったし、話もだいぶスムーズにできるようになってきた。


チョコをもらうようになってから、本当に筋トレの難易度が少し上がった気がしなくもないけど、頑張ったらその分たくさん褒めてくれる。

なんか、手のひらで転がされる気がしなくもないけど･･･。



ただ、慎太郎くんと話していると、ちょっとだけ拗ねているように不機嫌になることがある。

･･･どうしちゃったんだろう？






岩「はい、あと10回頑張れ！」

『んっ･･････！』





と･･･とりあえず、今はこの筋トレっ･･･！






　

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