Lesson 29 《 iw side》 ページ30
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事務所によってから、Aさんのところへ戻ると誰かと話しているようだった。
・・・あれは、慎太郎?
ふーん?
・・・ずいぶん楽しそうじゃん。
なんか、すげぇイラッとする。
・・・は?
いや、なんで?
別に、Aさんが誰と話してようが関係なくね?
なのに、なんでこんなにイラッとしてんの?
自分のよくわからない感情をそのままに話しかければ、
森「頑張れよ、A!」
『し、慎太郎くんも・・・!』
・・・名前で呼び合うほど、仲良いのかよ。
敬語も使ってねぇし。
俺の方が一緒にいる時間長いじゃん。
だけど、いつまで経っても俺には敬語だし・・・。
慎太郎だけ、ずるくね?
岩「俺だって、名前で呼びたいし呼んでほしい。
もう、敬語もいらねぇし・・・」
ぽろっと出た言葉。
・・・きっとこれが本音なんだと思う。
岩「・・・A」
少し緊張しながらも優しく呼べば、顔を真っ赤にして。
・・・あぁ、可愛い。
その顔、慎太郎にも見せた?
だとしたら、やだな。
岩「・・・なぁ、Aも俺の名前呼んでよ」
『ぇ・・・あの・・・・・・・・・ひ、ひかるくん・・・?』
うっわ・・・
やばいな、これ。
真っ赤な顔して上目遣い。
照れてるせいで舌足らずな発音。
ぎゅって心臓鷲掴みにされた。
岩「うん、なぁに?」
『い、今のは、岩本さんが呼べって・・・!』
岩「なぁ、“岩本さん”じゃないっしょ?」
『ひ・・・ひかるくんが呼べって言ったから・・・』
・・・うん、やばい。
まじでいい。
岩「んはっ!ごめんって」
『・・・もう!
ひかるくん意地悪です!!』
赤い顔のまま怒ったって、全然怖くもないけど(笑)
そんなAを見てたら、さっきまでのモヤモヤってかイラッとした気持ちなんてどっか飛んでったし。
・・・あれ?
もしかして、これって・・・
いや、待て。
彼女はジムの利用者さんであって、俺はトレーナーだ。
・・・きっと、彼女もそうとしか考えてないだろう。
ダイエット始めたのも、気になってたヤツにボロクソ言われたことがきっかけだったし?
きっと、そいつを振り向かせたいから頑張ってんだろうしな。
『早く今日の分終わらせて、ご飯行きたいです!』
岩「ふははっ!食べ過ぎんなよ?」
・・・俺は、その時が来るまで一緒にいれればいいか。
彼女が幸せなら・・・。
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Sakkuuuuuuu0930(プロフ) - こんばんは。完結おめでとうございます!!青さんのお話の世界線で赤さんメインのお話みてみたいなと思ったのですが、、作者さまのご都合もあると思いますので無視していただいても大丈夫です。 (12月14日 22時) (レス) @page50 id: 46a7db7299 (このIDを非表示/違反報告)
よちよち(プロフ) - 完結お疲れ様でした。読んでて面白かったです。次の作品も同じ世界で読みたいです。その方が読みやすいですよ! (11月29日 5時) (レス) id: b4fe34fc3a (このIDを非表示/違反報告)
kanata(プロフ) - 明希さん» お読みいただきありがとうございます!ドキドキできるよう頑張ります!これからもこれからもよろしくお願いします😃 (11月14日 1時) (レス) id: afd37b2cc2 (このIDを非表示/違反報告)
明希 - こんにちは。いつも楽しみに拝見しております。…ここですれ違いなんですね(>_<) ひーくんも「なんで?」ってなるんですね。これからの展開ドキドキ楽しみにしております (11月12日 13時) (レス) @page38 id: f11a2bbdd9 (このIDを非表示/違反報告)
kanata(プロフ) - わたたいさん» 完結している作品に限りますが、大丈夫です。ただ、ご期待に応えれるお話にできるかは自信ないです・・・。それでもよければとなります。 (10月8日 1時) (レス) id: afd37b2cc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kanata | 作成日時:2023年10月1日 2時