甘党な筋トレスペシャリストな彼。

Lesson 27 ページ28

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期待しちゃダメ。

同じ過ちを繰り返しちゃダメ。

優しくしてくれるのは、彼がトレーナーだから。




「･･･ーぃ」




ご飯に一緒に行くのも、私の食事管理のため。

せっかく痩せてきたのに、食べ過ぎてしまったら元も子もないもんね。


私と彼は、先生と生徒の関係。


うん、よし！

大丈夫。

勘違いはもうしない！





「おーい。もしもーし！」

『･･･ん？』




な、何？

誰か声かけてきた？

いや、気のせいでしょ。




「気のせいじゃないよー！」

『･･･ぇ？気のせいじゃない??』




会話になってる？

どういうこと？




「ねぇねぇ。横見てよ(笑)」

『横･･･？
　･･･ぅわぁ！！』




言われた通り横を見てみれば、すぐ近くに人がいた。





『あああの、何か･･･？』

「すごいブツブツ言ってたからさ！」

『ぇ!?うそ!!それは大変失礼いたしました！』




うわぁぁ！

今考えてたこと全部口に出てたってこと?!


あ゛ー！！

恥でしかない!!





『･･･って、森本さん？』

森「あ、覚えててくれたんだ！」

『はい･･･まぁ･･･』





覚えてますとも。

貴方が、結構強引に話を聞き出して、岩本さんに丸投げしたんですから。





森「ダイエット頑張ってんねー！
　 なんか、ちょっとシュッってした？」

『いやぁ･･･そこまでは変わってないかと･･･』




たかが１kg減ったくらいじゃ、そんなに変わらないでしょ。




森「変わったよ！
　 毎日見てたら実感薄いかもだけどさ」

『そう･･･ですかね？』





久々に会った･･･というか、今日会うのが2回目の人に言われても？みたいなとこはあるけどね。

でも、本当にそうなら嬉しいかも･･･。





『もし、そうなら、岩本さんのおかげですね』

森「それもあるかもだけど、
　 一番は頑張った自分のおかげっしょ！」





･･･そっか。

そういう考え方もあるか。

確かにこの１kgを落とすのに、すごい頑張ったし･･･。






森「ところでさ、敬語やめない？
　 名前で呼んでいいし！」

『･･･はい？』

森「俺、敬語苦手なんだー！
　 Aって呼ぶから、俺のことも名前で呼んで」

『･･･慎太郎、くん？』





名前呼びとか･･･急に何?!

言われた通り、勢いで呼んじゃったけどさ！



･･･まあ、満足そうだし･･･いいか。







なんて呑気に慎太郎くんと話していて、岩本さんがこっちを見ていただなんて気が付きもしなかった･･･。



　

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