風を操るもの ページ8
大丈夫かな大天狗、私は見守ることしかできないけど！
目の前に現れた妖怪に、叢原火は目を見張る
「大天狗…」
大天狗は余裕に満ち溢れているのか、祭と書かれた団扇をあおぐ
「叢原火よ、ここで何をしておる」
三面のうち一面…女顔が口を開く
「ここに特別な魂を感じた…それを喰らえば我等は！！！」
甲高く、叢原火は不気味な声で笑い始めた
それは夜空のみならず、周りの森や山にも轟く
遠くで聞いていた私は恐怖で体が動かなくなってしまった
な、なんなのあいつ…っ
「お前は先程までその魂の持ち主といたのだろう？大天狗よ」
私のこと！？！？私のどこが特別な魂よ！
食べても美味しくないんだからーーーーと心の中で訴えた
それより私目当てでここに来たとは…大天狗を巻き込んでしまった、申し訳ない
「なんのことだ」
「誤魔化しても無駄だ…お前から感じる。さあ、そいつを我等に寄越せ」
すると、大天狗の目の鋭さが変わった
「断る」
そうか…と叢原火は呟いたと思えば、牙を向いた
「ならばお前の魂も取り入れ、我等の目的を果たさせて貰おう！」
叢原火は素早く大天狗に突進したが、大天狗はひらりとかわす
そのまま空中に羽ばたき、飛ぶこともままらない妖を見下ろした
「ふん、愚かな。我を貴様のような妖怪に負けるとでも？」
ザァァッと樹木の葉が激しく動き始める
突風だ
それでも大天狗は何も感じないかのように空中で佇む
空の支配者、そんな言葉が私の頭によぎる
「我の力を見るがいい！暴風陣！！！」
大天狗がそう叫ぶと、突如大きな竜巻が地上から現れた
「！？」
叢原火は避けきれずするどい風刃によって切り裂かれ、散って行った
やがて強風は鎮まり、元の平穏が戻って来た
「すごい」
あの不気味な妖怪を跡形もなく…
もしかしたら茨木童子と互角の強さをもっているのかもしれない
大天狗は地面に着地し、ポカーンとしてる私を見た
あ、そうだお礼言いに行かなくちゃ
私は慌てて大天狗のもとへ行った
「大天狗、助けてくれてありがとう」
一言礼を言って微笑んだ
本当に力強かった…
「何、気にすることはない。さあ帰るぞ」
そう言って歩き始めてしまった大天狗の後ろを、私も歩いた
「大天狗、て強いのね」
「我は迅風を操るもの、大天狗なり。強者が負けることはあり得ぬからな」
そう言って月光に照らされた彼はどこか逞しく見えたのは、きっと気のせいだ
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はぐはまさ - ranさん» ranさん！読んで頂きありがとうございますm(__)m般若ですね！少しずつ物語の中で登場させていきます(^ ^)貴重なご意見、ありがとうございます！ (2018年2月3日 14時) (
レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
ran - とっても面白くて素敵な話ですね♪♪ 般若との出会いも見て見たいと思いました(*^^*) (2018年2月2日 23時) (レス) id: 1a72ca3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - いあち五めさん» いあち五めさん！あけましておめでとうございます(*^_^*) 更新遅くなってすみません！暫くこの状態が続きますが、許してください(°_°) (2018年1月2日 10時) (レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
いあち五め - 明けましておめでとうございます！久し振りに更新されてて嬉しいです(´｀*)更新お疲れ様です (2018年1月2日 2時) (レス) id: 75ac0719d6 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - ふじさん» ふじさん！コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )わかりました！次作は大天狗との恋愛にします！笑 その作品を作るのにまだ時間がかかりますが、許してくださいm(_ _)m (2017年11月14日 16時) (レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はぐはまさ | 作成日時：2017年10月21日 23時
