茨木童子の悩み ページ47
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Aを晴明の所へ送ったあと、私は最愛の友…酒呑童子を捜しに山周辺を歩き回った
「…ふむ、僅かに酒の匂いがするな」
いつも友が飲んでいる新酒の独特な匂いが、ほんの少しだが香る
先刻、この道を通ったに違いない
楓林に行ってあの鬼女、紅葉に会いに行ったのだろう
いい加減、女にうつつを抜かすのはやめて再び鬼の頂点に返り咲いてほしいものだ
盛大な溜息が、自分の口から出てくる
「だが、これからは言葉にできんな」
恋沙汰とは無縁だと思っていたが…まさか、人間の女と恋に落ちるとは
優勝劣敗…弱き者は滅び、強き者は栄える
そんな世で恋だの愛だの雑念に過ぎず、戦いに何百年も身を捧げてきた私からしたら、不要なものだった
戦い・強さこそが、全てだと
そんな私に血が騒ぐような戦いを導いてくれる友だけが、私を満足させてくれる
…だが、自分に新たな感情の芽生えが生じた
Aの存在が、私に変化をもたらしたのだ
それが良いか悪いか、正直わからない
Aが、今まで感じたことのない安らぎで殺伐とした私の心を包み込んだ
空の盃に酒を注ぐように…心が満たされていった
いつしかその心地良い安らぎに、身を預けたいと思い始め、これが恋心だと気づいた時はもう遅かった
距離を置こうと決心したはずなのに、容易く壊されてしまった
もう感情の抑制はきくはずもなく、愛しい人の_____
「………。」
左手の指先で自分の唇に触れる
口付けを……….__________っ！
今更ながら血が煮えたぎるような、恥ずかしさが押し寄せてきた
顔中に熱がたまり、自分の行動を一旦頭から消した
「何なのだ、この胸の高鳴りはっ」
恋沙汰はこんなに苦しいものなのか？だが…悪くない
立ち止まるのをやめ、友がいるであろう楓林に足を進めた
「そもそも、恋仲になればどんなことをするのだ？」
ふと、疑問が頭の中をよぎる
簡単に愛すとは言ってしまったが、何をすればいいのだ？
何百年も戦いのことしか頭になかったせいか、恋仲について何も知らない
せいぜい知っているとすれば、口付けのことのみだ
普段と何も変わらない気がするのだが…
なかなか厄介な悩み事を持ってしまった
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はぐはまさ - ranさん» ranさん！読んで頂きありがとうございますm(__)m般若ですね！少しずつ物語の中で登場させていきます(^ ^)貴重なご意見、ありがとうございます！ (2018年2月3日 14時) (
レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
ran - とっても面白くて素敵な話ですね♪♪ 般若との出会いも見て見たいと思いました(*^^*) (2018年2月2日 23時) (レス) id: 1a72ca3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - いあち五めさん» いあち五めさん！あけましておめでとうございます(*^_^*) 更新遅くなってすみません！暫くこの状態が続きますが、許してください(°_°) (2018年1月2日 10時) (レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
いあち五め - 明けましておめでとうございます！久し振りに更新されてて嬉しいです(´｀*)更新お疲れ様です (2018年1月2日 2時) (レス) id: 75ac0719d6 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - ふじさん» ふじさん！コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )わかりました！次作は大天狗との恋愛にします！笑 その作品を作るのにまだ時間がかかりますが、許してくださいm(_ _)m (2017年11月14日 16時) (レス) id: 1b3eeb1020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はぐはまさ | 作成日時：2017年10月21日 23時
