太陽と月【目黒蓮&向井康二】 (ページ12)

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☆12☆ ページ12

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みんなでケーキをつまみながら
ゆったりした時間を過ごしていると

目黒「すごいくつろがせてもらってるけど
　彼氏さんとか大丈夫？」

『彼氏』

そのワードが出て思わずドキッとした

「…この間フラれちゃったんだよね」

目黒「え…」

向井「こんなええ子やのに勿体ないなぁ」

すると何故だろう
もう平気だと思っていたのに目頭が熱くなる

目黒「え、うそ、まじ」

向井「もー、めめが変な事聞くからやで？」

「や、違う違う、ごめん、大丈夫」

目黒「…ごめん」

ほんと何泣いて迷惑掛けてんの
しっかりしろ自分

向井「取り敢えずこれで涙拭き？」

そう言ってティッシュを渡してくれる

「ありがとう」

向井「どう致しまして。元気が出る向井ブレンド
　作ったるし元気出しや？」

優しい笑顔でそう言って
私の頭を軽くぽんぽんとしてキッチンへ行く

目黒「Aちゃん、ほんとごめん」

正座して真剣な眼差しで言う蓮くん

「ふふ、かしこまり過ぎだし、大丈夫だから」

目黒「だって、泣かせちゃったし…」

「ううん、私が未練がましいだけだよ」

それでもどこか納得行かなそうな蓮くん

ほんとに、勝手に泣いただけなのに
ここまで真剣に謝ってくれるなんて優しい人なんだな

目黒「じゃあ、お詫びに俺のケーキあげる」

「え？いいよ、蓮くんそれ1番好きなんでしょ？」

目黒「だめ、それじゃ俺が納得出来ない」

「えー…じゃあ一口だけもらうね」

一口分フォークで刺して食べる

すると、

目黒「一口ちっさくない？絶対遠慮したでしょ」

「してないよ」

目黒「はいだめ、やり直し」

「やり直しってなに笑」

目黒「俺が取る分が一口分だから」

一口分より若干多いよねそれって
量をフォークで刺す

「…それは多くない？」

目黒「多くない」

「多いよ？蓮くんの分減っちゃう」

目黒「いいから食べなさいよ」

「やだ」

我ながら頑固だなと思いながら顔を背ける

けど、背けたのも束の間で
蓮くんの大きな手が私の両頬を挟む

そしてあっという間に蓮くんの方へ向けられた

片手で固定された私の顔の前に
ケーキを持ってきて

目黒「ん、食べて」

まるで私がドラマのヒロインなんじゃないか

そう錯覚するくらいカッコよくて

真っ直ぐに見つめられた私は思考が停止し
気付けば口の中へケーキを迎え入れていた

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