惚れてまうやろ ページ43
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ようわからんけど『危ないから』という理由で護衛の人たちは駐車場に置いて、ヤスは俺とすばるくんを連れ、ずんずんと浜辺を進んでいく。
危ないってなんやし・・・どこ行くねんな？
デコボコ、ぬるぬるした岩場をも進んで
超絶シティボーイの俺はもう帰りたかったけど
そのときふと、ヤスが立ち止まった。
渋「・・・お前ちょっとこっち」
俺はすばるくんにグイッと腕を引かれて、すこし離れるよう指示される。
岩場にはしずかに打ち寄せる
オレンジ色に輝いた波。
ヤスが・・・白衣のポケットから取り出したのは
鮮やかな水色のオカリナやった。
それを歌うように演奏する背中。・・・どこかで聴いたことのあるような、そんなあたたかな曲を黙ってきいていたら。
バシャッ！と。
沖のほうで何かが跳ねた。
大「え・・・イルカ？」
渋「・・・いや」
得体の知れないものが近づいてくる・・・けど、
その気配は魔物とはまた違うような。
水面がきらきらと光って、
ヤスが演奏を止めると同時に、それは現れた。
「あらアリス・・・久しぶりね」
安「久しぶりぃ。シーナ、元気やった？」
俺はびっくりし過ぎて固まってしまう。
もしかして・・・人魚！？
海面から姿を見せた女性は、豊かなブロンドの髪を日に輝かせ、大きな白い貝殻を２枚胸に当てている。
ヤスを見上げるひとみはビー玉のように透き通っていて、水に濡れた肌は作り物としか思われへんくらいきめ細かい。
まさに人間が思い描くとおりの、マーメイド。
そして何より美人過ぎる・・・
シ「相変わらずよ。なあに、そろそろ私と交わる決心がついたのかしら？」
安「ふは、堪忍やなあ〜。あいにくおれは捕食されるより、捕食するほうが向いてるねん」
シ「あなたも変わらず元気ね・・・さすが、私たちの細胞因子を持っているだけあるわ」
――――この世界には人類のほかに、
でも本物の人魚を見るのは、当たり前やけど初めてで。
あんぐりと口を開けて見惚れる俺に、そのひとはにこっと微笑みかけてきた。
・・・こんなん惚れてまうやろ！
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べに(プロフ) - megumonkeyさん» わ〜〜ありがとうございます！^^ めちゃくちゃ気まぐれになりますが更新していきますね！ (2021年9月27日 15時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - 続きか読めてとても嬉しいです‼︎ (2021年9月27日 12時) (レス) @page38 id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみに待っていました！！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» 戦闘シーンわりと中2クサイけど書いててめっちゃ楽しいです〜〜！！ (2020年8月1日 17時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ぬあああああああ！！！！！（言葉にならない素晴らしさ） (2020年7月25日 15時) (レス) id: 672a09a9f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年7月11日 20時
