凄惨 ページ16
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渋「・・・チッ」
すばるくんがショットガンを取り出し、俺の背後の角から飛び出してきた数人に向けてそれを撃った。
頭の上をすり抜けていく銀の弾丸群。
うめくような声が次々と上がり、地面から、人が倒れこむ振動が伝わってくる。
渋「おい、おい坊主しっかりしろ」
大「・・・・・」
渋「・・・くそっ」
彼は銃を構えたまま手首の通信機に触れる。
キュン、と音がして、また一人撃ち抜かれたことがわかる。
渋「ムサシ、ムサシ！坊主がアカンわ、やっぱり早かった・・・すぐにでも離脱を、」
横「必要ない」
大声を上げて向かってきた相手を、横山さんはいともたやすく真一文字に切り裂いて・・・その喉笛から噴き出す血を、さっと避けて刀を払い、
横「アルマ、大倉の世話を頼む。今ここで甘やかしても意味がない」
渋「ッ・・・でも、ノア！」
横「大丈夫や・・・進むで」
『アルマ！』
Aさんの声がする。
通信機越しに、キン！と甲高い鉄のぶつかり合う音と、悔しげな呻き声がきこえる。
『アルマ、大倉さんに何かあったの』
渋「・・・エル」
『答えて、アルマ！』
横「エル、気にするな。後で合流しよう」
…――――これは、
今まで味わってきた挫折とは、ワケが違う。
立たなあかん、戦わなあかん、
やらなきゃやられる、そんなんわかってる、
でもからだが動かへん。
人の・・・命が。
目の前で次々と、まるで低級の魔物を潰すのとなんら変わらへん勢いで、当たりまえに消されていく。
こんな、凄惨な光景を前にしたら――――…
.
渋「行くで、坊主」
大「・・・・・」
すばるくんにグッと肩を支えられて、よろよろと歩き出す。
この戦闘ブーツは、特殊な電磁波で少しだけ宙に浮いているのだときいた。でも、それでもその血溜まりを踏むのには、抵抗があった。
生臭さで鼻が効かへん。
先を行く横山さんの刀には、真っ赤なものがべったりと張り付いている。
悪魔や物の怪を斬った時なら、体液ごとすぐに消失するのに。
安『・・・そのまま進んで、地下への侵入口は右手の物置部屋の奥。
気ぃつけて、部屋の中を数人が固めとる』
横「了解。ソイツらの武器の種類はわかるか？」
・・・こんなの異常やって。
この人たちの世界では
すべてが異常なことくらいもうわかってたのに
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べに(プロフ) - megumonkeyさん» わ〜〜ありがとうございます！^^ めちゃくちゃ気まぐれになりますが更新していきますね！ (2021年9月27日 15時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - 続きか読めてとても嬉しいです‼︎ (2021年9月27日 12時) (レス) @page38 id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみに待っていました！！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» 戦闘シーンわりと中2クサイけど書いててめっちゃ楽しいです〜〜！！ (2020年8月1日 17時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ぬあああああああ！！！！！（言葉にならない素晴らしさ） (2020年7月25日 15時) (レス) id: 672a09a9f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年7月11日 20時
