カウンセラー ページ33
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安「おはよお」
大「お、はよ・・・」
安「大丈夫？むっちゃ魘されてたけど」
言いながら枕元でテキパキと動くヤス。
冷たい水に浸したタオルを絞って、手渡してくれた。
汗ばんだ首筋に当てるとひんやりして気持ちよくて、すこしずつ気持ちが落ち着いてくる。
大「・・・ありがとう」
安「いーえ。おーくらちょっと熱あるから今日は一日安静やで」
大「熱？」
ヤスが見せてくれたタブレットには、心電図とかようわからん数値とか・・・そんなんの中に37.8℃という数字があって、そういえば手足に倦怠感がまとわりついてるなあって。まあ疲労もあるやろうけど。
甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるヤスはペットボトルの水を手渡してくれながら、
安「黒陽はおそらく１週間くらいの休暇が貰えるんやないかなあ。おっきな任務を遂行したからね、軍からのごほーび。
おーくらもよう頑張ったからなあ」
そう言ってにこにこ笑う。
そのいつも通りの笑顔のおかげで取り乱さずに済んだけど、いまの夢と、昨日に起きた現実を思い出して喉がヒュッと音を立てた。
ペットボトルを握る自分の手のひらはこれまでとなんら変わりないのに、昨夜この手でヒトを斬ってしまったことは事実で。
ぞく、とからだに震えが走る。
赤、赤、赤、赤、そして黒。
八咫烏の鳴き声と、破壊の光線。
ひとみの中の太陽。
まるで悪魔に取り憑かれたかのような、背中の影、左の腕、金色の光。
俺のほうを一度も振り向かなかった、その姿。
大「・・・・・」
安「・・・おーくら？」
機械をいじっていたヤスは
ちょこんとベッドの端に腰かけると
点滴のつながった俺の手に手を重ねてきた。
安「ありがとぉな。逃げ出さずに、家族といっしょに戦ってくれて」
なんて、いつも以上にやさしい声。
なあヤス、俺なんにも役に立っとらんよ。
そう言いたいのに、喉が押しつぶされてしまったみたいに言葉が出てけえへん。
安「話して楽になることあったら、なんでも話してな。おれが話しにくいなら、信ちゃんやよこちょ呼んでもええし」
大「・・・うん」
安「昨日はびっくりしたなあ。いろんな初めてのこといっぺんに起こったもんなあ」
医師免許持ってるからなのか、ヤス、
なんやカウンセリングの先生みたい。
その話し声をきいてるだけでもほっとするん
不思議やわ。
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べに(プロフ) - megumonkeyさん» わ〜〜ありがとうございます！^^ めちゃくちゃ気まぐれになりますが更新していきますね！ (2021年9月27日 15時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - 続きか読めてとても嬉しいです‼︎ (2021年9月27日 12時) (レス) @page38 id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみに待っていました！！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» 戦闘シーンわりと中2クサイけど書いててめっちゃ楽しいです〜〜！！ (2020年8月1日 17時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - ぬあああああああ！！！！！（言葉にならない素晴らしさ） (2020年7月25日 15時) (レス) id: 672a09a9f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年7月11日 20時
